「ピンククラウン」で話題となった14代目「クラウン」がド派手な理由とは

保守的からド派手なクラウンに生まれ変わった14代目「クラウン」。ピンククラウンも話題になった挑戦的デザインのモデルです。

大胆なエクステリアを可能にした、クラウンの強み

 大胆なエクステリアデザインは、賛否両論がありました。特に、先代では保守的なデザインを求める層への『心の拠り所』となっていたことから、あまりに挑戦的なデザインを受け入れられないユーザーもいました。

14代目クラウン、後期型 アスリート

 しかし、このデザインについては、当時ある自動車メディアの編集者が次のようなことを語っていました。

「企業や官公庁など、さらにはパトカーなどといった公用車の需要が一定数ある『クラウン』は、たとえどんなデザインになろうとも、そのネームバリューだけである程度の販売が見込めます。それは、街中で目にする機会が多くなるということであり、必然的にどんなデザインでも『ふつう』に見えてきます。「クラウン」というだけで一定数が売れる、それを見越してデザインしなければならないのがクラウン特有の点です」

 実際に、14代目「クラウン」の登場から約6年が経過した現在では、街中には多くの“王冠”グリルがあふれています。多くの人の目に慣れ、受け容れられた結果です。

 14代目「クラウン」の大胆なエクステリアデザインは、約60年間にわたって築き上げられてきた「クラウン」というネームバリューが可能にしたといえます。

【了】

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Writer: PeacockBlue K.K. 瓜生洋明

自動車系インターネット・メディア、大手IT企業、外資系出版社を経て、2017年にPeacock Blue K.K./株式会社ピーコックブルーを創業。グローバルな視点にもとづくビジネスコラムから人文科学の知識を活かしたオリジナルコラムまで、その守備範囲は多岐にわたる。

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