ホンダはかつて前席に3人座ることができる、一風変わったコンパクトミニバン「エディックス」を販売していました。
　
　今は無き斬新なシートレイアウトに、ユーザーからは多くの反響が寄せられています。

　エディックスは2004年に登場。

　ボディサイズは全長4285mm×全幅1795mm×全高1610-1635mmと、トヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」に近いサイズで、取り回しの良さと十分な居住空間を両立させました。

　エクステリアは「スポーティ＆ダイナミクス」をコンセプトに、ショート＆ワイドなボディと前傾したスタイルが特徴で、アスリートの筋肉を思わせるデザインです。

　そして最大の特徴となるインテリアは、前列・後列ともに3人掛けの独立シートを採用。

　各シートは前後にスライドでき、V字配置にすることで乗員の肩が触れないよう工夫されています。

　また、ルームミラーはドライバー側にオフセットされ、サンバイザーは3つ装備されています。

　パワートレインは1.7リッターと2リッター直列4気筒エンジンのほか、後期型では2.4リッターエンジンを設定。

　またグレードによってトランスミッションは4速ATまたは5速AT、駆動方式もFFと4WDから選択可能でした。

　そんなユニークなシート配置が特徴的なエディックスですが、同時期に登場した2列シート5人乗りや3列シート6人／7人乗りのコンパクトミニバンの方が使い勝手が良いとされ人気を得られず、2009年に1代限りで生産終了となりました。

　しかしネット上では「昔乗っていました！」という声が多数集まりました。

　実際に所有していたユーザーは、「前席に3人座ってのお出かけは楽しかったなあ」「前の真ん中座席は、子どもたちが皆乗りたがって取り合いでした」「息子と愛犬が真ん中席を気に入って、彼らの専用席になっていました」など、子どもから大きな人気を得ていたようです。

　また、現在も所有しているというユーザーも見受けられ「沢山人は乗るし小回りも効くしいいクルマ」「6人乗車しても荷室が狭くならないのが気に入っています」「使い勝手よくて、これ以外に欲しいクルマがありません」と、持ち前の利便性がかなり好評を得ています。

　一方で「運転席が狭くてめちゃくちゃ右に寄っていた」「独特な運転視界」など、前列3人乗りが故に、極端に右側へ寄せられた運転席に対するリアルな意見も見られました。