スバルが新型「4ドアセダン」世界初公開! 「WRX S4」とは違う!? スゴい“ターボエンジン&AWD”搭載! 富士でお披露目

新たな4ドアセダン…どんなクルマ?

 そしてその精神を今走っているBRZから引き継ぐのが「HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT」です。

 車名の意味について本井代表は「オートサロンでイラストが出ましたけど、誰がどう見てもWRX S4な訳ですが、あえてWRX S4とは言っていません。このクルマの名前はHIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPTです。Team SDA Engineeringを今シーズン率いる伊藤新監督が命名してくれました。HIGH PERFORMANCE XのXは実はWRXのXと同じ『何か特別な期待をできるもの』という意味合いが込められています」と明かしました。

 さらに「そして何がHIGH PERFORMANCEなのかといえば、エンジンがハイパフォーマンスであり、スバルといえばAWDです。駆動系も含めて車両全体もハイパフォーマンスな訳です。関わっているエンジニアやドライバー全てを未来に向けてということでFUTURE CONCEPTという名前がついています」と車名に込められた思いも語っています。

発表会にはデザインスケッチも展示された(撮影:雪岡直樹)
発表会にはデザインスケッチも展示された(撮影:雪岡直樹)

 外観こそはWRX S4そのものですが「WRX S4の皮を被った車両と言ったほうが良いですね」とも。

 その概要について本井代表は「パーツのほとんどはWRX S4のものを使っていますけど、カーボンニュートラルへのチャンレジは、実はターボのほうがNAよりハードルが高いです。環境規制や排ガス規制などで、ものすごく難しい技術的課題を乗り越えないといけません。しかしここを乗り越えられれば、お客様にターボ車をご提供できるようになると思います。そんな思いでこのエンジンを仕立てています」と話します。

 さらに「駆動系もスバルといえばシンメトリカルAWDというイメージを持たれている人が多くいらっしゃいます。この新型車両では制御を含めて開発を行っていて、実際積まれている技術は現在販売されている技術に近い物」だそうです。

 市販車として乗るには問題はありませんが、レースに出るとなればベースをしっかり把握しなくてはいけないため、ノーマルに近い技術が搭載されているそうです。

「エンジン車はもちろんですが電気自動車についてもそのような定義がしっかりと活きる技術を開発しお客様に届けるクルマに盛り込んで行きたい」とも。

本井代表自ら運転席に乗り込みエンジン始動パフォーマンスを行った(撮影:雪岡直樹)
本井代表自ら運転席に乗り込みエンジン始動パフォーマンスを行った(撮影:雪岡直樹)

 さて、この新しいマシンを実際のレースに投入する時期はいつなのでしょうか。

 本井代表は「本当は今回の24時間レースで衝撃のデビューを果たしたかったのですが、いろいろと開発が間に合わず、次戦のオートポリス戦でデビューする予定です。しっかり走れるように車両を仕上げて行きたい」と抱負を語ります。

※ ※ ※

 カーボンニュートラル燃料を継続使用し、アイサイトも新バージョンを搭載して開発を続けていくスバル。

 発表の最後には特別な発表会らしく本井代表自ら運転席に乗り込みエンジン始動パフォーマンスを行いました。

 車内も自由に見られるように開けられ、スバルファンはもちろん、レースファンへのアピールも。

 エンジニアの想いが載った新型モデルが、今シーズンどのような走りを見せてくれるのか楽しみです。

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