「一般車進入禁止」の先は? 首都高にある「謎分岐」の正体 秘密は“サンシャインシティ”にあった!

首都高速5号池袋線の東池袋出入口には、一般車両が入れない分岐があります。「荷さばき場」と書かれていますが、どのような施設なのでしょうか。

東池袋入口にある「謎分岐」の正体とは

 首都高速5号池袋線の東池袋出入口(東京都豊島区)に、謎の分岐が存在します。なんのためにあるのでしょうか。

首都高速5号池袋線の東池袋出入口(画像:写真AC)
首都高速5号池袋線の東池袋出入口(画像:写真AC)

 東池袋出入口は、東京有数の繁華街である池袋に位置し、池袋線の上下線両方向で利用が可能です。大型複合施設のサンシャインシティと一体的に造られたのが特徴です。

 実はこの出入口に、一般車両が進入できない分岐路が存在します。池袋線本線を降りて出口へ進むと、緑色の案内標識が見えてきます。

 標識は、左に「東池袋」と出口が示されている一方で、右側は「関係車両以外進入禁止(荷さばき場)」と書かれていますが、この「進入禁止」の先は、どうなっているのでしょうか。

 首都高の担当者に聞いたところ、「この部分はサンシャインシティが管理している部分となります。当該分岐路部分は当社に管理を引き継がれていないため、詳細は把握しておりません」とのこと。どうやらこの場所は、首都高ではなくサンシャインシティの管理のようです。

 サンシャインシティの担当者からは、次のような回答を得ました。

「この分岐は開発計画に基づき、1978年に竣工しています。現在は、展示ホールの主催者が展示会のために搬入する際に使用しています」

 サンシャインシティの場所には、かつて「巣鴨プリズン」などと呼ばれた東京拘置所がありました。

 1958年、東京拘置所を現在地の葛飾区小菅に移転することが決まり、1971年には跡地の開発計画を巡り、「日本一をつくらなかったらインパクトがない!」との意見から、当時“日本一”を超える“東洋一”の60階建てオフィスビルの建設が決まりました。

 1978年にホテル棟を除く各建造物が施工し、同年にサンシャインシティのグランドオープンを迎えています。

 ちなみに“サンシャインシティ”の名称は当時一般公募され、「明るく新鮮」「日本のシンボルにふさわしい」などの基準から「サンシャイン60」「サンシャインシティ」名称が付けられました。

 こうした池袋の街区開発により国内最大級の複合施設ができ、同時に高速道路直結の出入口も造られたのです。

 サンシャインシティは主に5つのビルで構成されており、オフィス、ホテル、店舗、文化施設などが入っています。

 プリンスホテル、専門店街アルパや展望台を含む60階建ての「サンシャイン60ビル」をはじめ、水族館やプラネタリウムなどもある「ワールドインポートマートビル」、サンシャイン劇場や複数の展示ホール、博物館を有する「文化会館ビル」があり、それぞれが地下1階と地上1階でつながっています。

 では東池袋出口の“謎分岐”はというと、文化会館ビル3階にある展示ホールB・C用の荷捌(にさばき)場につながっています。荷捌場からの退出路も東池袋の入口だけに直結しており、そのまま首都高に乗れます。サンシャインシティは「首都高速直結荷捌所」と案内しています。

 SNSでは実際にこの場所に入ったことがある人もいるようで、「某イベントの資材搬入でここ使ったことあります」「ここの荷捌き場で展示ホールの搬入搬出のバイトしたことある!」「普段使わない道に入ってドキドキして楽しかった」といった声も見られました。

 ちなみに、ほかの展示ホール用の荷捌場は、地下1階や地上1階にそれぞれ用意されています。

 また、一般来場者は、東池袋出口からサンシャインシティの駐車場に直接アクセスすることが可能です。一般道に出る手前で左折すると、そのまま駐車場(北入口)に入れます。

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1件のコメント

  1. もし間違って(?)進入するとどうなるん?

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