ド迫力エアロに超シャコタン「軽トラ」が凄い! 意外なカスタムに注目集まる米国事情とは
軽トラカスタムがいずれ新たな「JDM」スタイルに発展する!?
一方、トーヨータイヤのブースに出展されて注目されていたのは、やはり軽トラでした。
その車種は、三菱「ミニキャブトラック」です。
日本で1984年から1990年に販売されていた4代目ミニキャブトラックは30年以上前のモデルなので、もはやほとんど見かけることはないくらいちょっと懐かしいモデルですが、もはや原型を留めていません。
出展車両はタイムアタック仕様にとことん改造されたモデルとなっています。
エクステリアはカーボン製の大型のフロントスポイラー、ブリスターフェンダーに加え、リアスポイラーがただならぬ雰囲気を演出しています。
またヘッドランプもオリジナルの丸型を生かしながら、LEDにバージョンUPされています。
加えて、インテリアはサベルトのバケットシートや5点式シートベルトに加え、バックスキンのステアリング、オリジナルのカーボンインテリア、デジタルメーターなど走りを追求したカスタマイズもなされていました。
もちろんサスペンションもカスタマイズされていますが、エンジンは現時点では3気筒660ccのままのよう。
会場のスタッフによると、今後もパワートレインも含め様々なカスタマイズが加えられ、さらに仕上げられるといいます。
このほか、グレーに塗装されて渋く仕上げられたホンダ「アクティ・バン」が前出のHOPPO’S カスタムサスペンションワークによってローダウン化されていたり、リフトアップされたダイハツ「ハイゼットカーゴ デッキバン」などが出展されており、米国における密かな軽トラ人気が感じられました。
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今回出展されていた軽トラや軽バンは、北米で正規に販売されていないモデルで、すべて右ハンドルの日本仕様のモデルでした。
ただしアメリカでは、国内の安全基準に適さないクルマ、例えば右ハンドル車の輸入を法律で禁止しており、新車やそれに近い高年式の中古車の右ハンドルモデルを走らせることは困難となっています。
しかし製造後25年以上経過したクルマであれば「クラシックカー」として輸入を認めるという特別な措置、通称「25年ルール」が適用します。
そのため、北米に持ち込まれ公道を走るために仕上げられた右ハンドルの軽カスタマイズカーは、主に25年以上前の少し古いモデルがベースとなっているようです。
日本でも軽トラは日常の足や仕事のギアとして使われるほか、カスタマイズカーとしても人気があります。
今後さらに北米で軽トラの人気が高まれば、日本で広がる様々な軽トラカスタマイズスタイルも、いずれJDM(Japan Domestic Market)として独自の進化を遂げ、新たな盛り上がりをみせていくのかもしれません。
彼らに20年ほど前にキャリイをテスタロッサ風にカスタムした「エッサホイサ」の存在を教えてあげたい。