日産は2023年9月25日、新型「アトラス」を発表し、2.0トンクラス（最大積載量2トンから4.6トン）の2WD車を10月27日より発売します。
　
　今回のフルモデルチェンジでは、外観を躍動感あるデザインに一新したほか、先進技術、運転支援技術の充実を図りました。

　アトラスは日産の商用トラックシリーズ。これまでインテリジェント エマージェンシーブレーキや、ビークルダイナミクスコントロール（VDC）、車線逸脱警報（LDW）などの先進安全技術を全車標準搭載するなど、安全性が高く、燃費性能にも優れた商用車として、ユーザーから評価されてきたモデルです。

　今回のフルモデルチェンジでは、日産車として初めて、交差点での右左折時、衝突が避けられないと判断した際にブレーキ操作を行う「プリクラッシュブレーキ（PCB）」を全車標準装備するとともに、「全車速車間クルーズ（FACC）」、「レーンキープアシスト（LKA）」を日産商用車として初めてオプション選択可能としました。

　また、専用カメラでドライバーの状態を検知する「ドライバーステータスモニター（DSM）」と、異常時に車両の制御から停止まで行う「ドライバー異常時対応システム（EDSS）」をオプション選択し、ドライバー自身を守るとともに重大事故発生の抑制に役立てます。

　外観では、キャビンの外観と構造を一新し、居住性や乗降性を向上。

　ヘッドランプには可変配光型LEDヘッドランプを標準採用し、特徴的なシグネチャーランプの形状化するとともに、ウインカーや灯火器類もあわせてLED化し、夜間の視認性を向上させ、ランプの長寿命化にも貢献します。

　ボディカラーは、カスタムグレード専用色として、ダークカーキメタリックを新設定し、合計5色をラインアップしました。

　内装では、新設計のキャビンに合わせたインストルメントパネルを採用し、目的別にスイッチの配置をまとめるなど、今まで以上に分かりやすく使いやすいレイアウトを実現。

　新たに搭載された運転支援機能の操作スイッチや操作頻度の高いスイッチ類はステアリングに配置するとともに、インストルメントパネルのスイッチ類は、操作性向上のため配置を最適化しています。

　また、シートやペダル位置、ステアリングホイールの径・角度・調整幅を見直すことにより、ドライビングポジションを最適化し、様々な体格のドライバーに対応しました。

　さらに車両前面の視界を向上させるとともに、室内空間の前方・側方の圧迫感を軽減したほか、オートエアコンを採用し、快適性の向上とともに省電力化も実現しています。

　平ボディ完成車の荷台は、品質向上と軽量化のため、床・アオリの合板材質を、ゴムノキ合板から竹合板に変更しました。

　雨水の吸水乾燥による劣化や、雨水浸透による接着剤の劣化を抑えることができるなど、高い劣化耐久性を維持します。

　また市場での二次架装性を考慮し、ダンプ完成車のアオリ高を変更し、二次架装を行っても土砂ダンプとして成立しやすくする工夫も施しています。

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　なお今回発表した2.0トンクラスは、いすゞ自動車「エルフ」をベースに日産向けに仕立てて、OEM供給されるモデルです。

　消費税込み価格は、標準キャブ・2WD「DX」5速MT車が601万7000円、9DCT車が623万1500円です。

　日産によると、アトラス2.0トンクラス以外のラインナップについては順次導入を予定しているといいます。

　このほか、日産自動車の関連会社の日産モータースポーツ＆カスタマイズでは、アトラスの商用特装車「ワークユースビークル」シリーズをフルモデルチェンジし、10月27日より発売します。

　ドライバンやアルミウイング、冷蔵車／冷凍車、車載車、セフテーローダダンプ、クレーン付きトラック、リアゲートリフター付トラックなど、積荷や業種に合わせて最適な仕様が選べるよう、豊富なバリエーションをラインアップします。