ド迫力のトヨタ「“6輪”ハイラックス」!? 火災から戦場まで大活躍な「ハイロード」とは

イギリスのProspeedは、トヨタ「ハイラックス」をベースにした6輪駆動の特装車「HILOAD」(ハイロード)を販売しています。どのような用途のクルマなのでしょうか。

“6輪ハイラックス”の「ハイロード」とは

 イギリスのProspeed(プロスピード)社は、トヨタ「ハイラックス」をベースにした6輪駆動の特装車「HILOAD」(ハイロード)を手掛けています。どのような環境で活躍しているのでしょうか。

トヨタ「ハイラックス」を6輪化したProspeed「ハイロード」
トヨタ「ハイラックス」を6輪化したProspeed「ハイロード」

 ハイラックスは1968年の初代登場から半世紀以上にわたって生産されているピックアップトラックです。過酷な環境下で働くクルマとして世界中で支持されています。そのタフな性能を活かして、よりスペシャルな特装車に改造したのがプロスピード社のハイロードです。

 特徴は、ボディ後半の積載部分。土台となるシャシーを1230mm長くするとともに、第3の車軸を追加して6輪駆動化。積載性、機動性、多用途性を高めています。なかでも最近話題になっているのがEV(電気自動車)火災に対応した消防車です。

 火災リスクにおいてEVはガソリン車より安全とされていますが、ゼロではありません。実際、EVの火災事故は世界各地で相次いでいます。主な起因はリチウムイオン電池です。万一発火すると、従来の方法で消火するのが難しく、一旦鎮火したように見えても再発火する可能性があるので厄介です。

 このような問題に対処するためハイロード消防車は、Cold Cut Systems(コールド・カット・システム)社が開発したコブラという特殊な消火装置を搭載しています。研磨剤を混ぜた水を超高圧で噴射することでクルマの床を破り、電池の冷却消火を効率的に行うことができます。

 消火時間の短縮と、水の使用量を大幅に削減できることに加えて、全高が1850mmと比較的低く抑えられているのもハイロード消防車の強みです。地下駐車場や立体駐車場にも難なく出入り可能なので、充電中あるいは駐車中に突然発火したEVにも迅速に対処できます。

 車両重量は約5600kg、積載量は約3000kgです。荷重の増減や路面状況によって車高を一定にするセルフレベリングエアサスペンションシステムを採用しています。現在、チェコで試験運用中です。

 プロスピード社はこの消防車のほか、軍用救急車、兵員輸送車、迫撃砲搭載車、特殊部隊の戦術介入車、移動式高所作業車、除雪車など、ニーズに応じてさまざまなスタイルを提案しています。過酷な環境下で働くクルマ、ハイラックス。その存在感は今後、さらに強まりそうです。

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Writer: 近藤 英嗣

新型自動車解説書のテクニカルライターを経て、編集者に。自動車分野を強みとしながらも、ライフスタイル、ビジネス、不動産、旅、グルメなど幅広く取材・執筆する。

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