復活した「ラリーアート」仕様が超カッコイイ! 最新のピックアップトラック3選

近年、日本では馴染みがあまりないクルマのひとつがピックアップトラックです。かつては国内でも各メーカーから販売されていましたが、2000年代以降に次々と消え、今やトヨタ「ハイラックス」のみが正規で販売されるに留まっています。しかし海外では豊富なラインナップが展開されています。そこで、国産メーカーが海外で販売しているピックアップトラックのなかから最新モデルを、3車種ピックアップして紹介します。

国産メーカーの最新ピックアップトラックを紹介

 本格的に国産車の生産が始まったのは大正時代からで、すでに100年以上の歴史を刻んでいますが、黎明期から盛んに作られていたクルマがトラックです。

迫力あるスタイリングが大いに力的な最新ピックアップトラックたち
迫力あるスタイリングが大いに力的な最新ピックアップトラックたち

 さらに時代が進んで戦後の高度成長期では、トラックが物流の要となり、とくに個人商店を中心にピックアップトラックが人気となりました。

 また、1990年代初頭の「RVブーム」の頃には、運送業務用としてだけでなくレジャー用にも4WDのピックアップトラックが選ばれ、複数のメーカーが販売していたほどラインナップも豊富でした。

 しかし2000年代以降は、ニーズの変化から国内メーカーのピックアップトラックが次々と消え、一旦は消滅しましたが、2017年にトヨタ「ハイラックス」が国内市場に復活し、現行モデルでは唯一の存在です。

 一方、海外では現在もピックアップトラックの人気が非常に高く、小型のモデルから大型のモデル、悪路走破性が高いモデルや高性能なエンジンを搭載したモデルなど、さまざまなセグメント、ジャンルのピックアップトラックが展開されています。

 そこで、国内メーカーが海外で販売しているピックアップトラックのなかから、最新モデルを3車種ピックアップして紹介します。

●三菱新型「トライトン ラリーアート」

復活した「ラリーアート」ブランドのパーツが装着された新型「トライトン ラリーアート」

 三菱は1960年代から商用のピックアップトラックを販売しており、1991年には本格的なクロスカントリー4WD車の「ストラーダ」を発売。RVブームを背景にヒットしましたが、ブームの終焉により1997年に販売を終了しました。

 その後も海外では継続してピックアップトラックの販売が続けられ、2006年にはタイで生産する「トライトン/L200」が日本で発売されましたが、2011年に再び日本市場から撤退しました。

 現行モデルは2014年にフルモデルチェンジした2代目で、アジア圏やオセアニア、南米、中東などで展開され、2018年のマイナーチェンジではフロントマスクのデザインを一新し、三菱のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」が採用されました。

 シャシはラダーフレームで、その上にダブルキャブ、シングルキャブ、キングキャブいずれかのボディを架装する構造で、ボディサイズは全長5300mm×全幅1815mm×全高1795mm(ダブルキャブ)と、ミドルクラスにカテゴライズされています。

 タイ仕様のパワーユニットは最高出力181馬力を発揮する2.4リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載し、トランスミッションは5速MTと6速MT、6速ATが組み合わされ駆動方式は2WDに加え、パートタイム式とフルタイム式の特徴を兼ね備えた「スーパーセレクト4WD」が設定されるなど、幅広い用途に対応。

 そして、2022年3月18日にはタイ三菱から特別仕様車の「トライトン ラリーアート」が発表されました。

 ダブルキャブのローライダー仕様をベースに、ラリーアートのロゴ入りサイドデカールとマッドフラップ、ベッドライナーを装着。

 また、フロント、サイド、リヤにエアロパーツを装着することで、ローライダー仕様のトライトンのロースタンスをさらに強調しています。フロントグリル、アルミホイール、ドアミラー、ドアハンドル、リヤゲートハンドルをブラックで統一しています。

 内装にはラリーアートのロゴや、レッドアクセントをあしらったフロアマットを採用。

 内外装ともにスポーティさを高めた仕上がりで、復活したラリーアートブランドを象徴する1台といえるのではないでしょうか。

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●トヨタ新型「タンドラ」

巨大なボディにパワフルなパワーユニットを搭載したフルサイズピックアップトラックの新型「タンドラ」

 前述にあるハイラックスは、日本だけでなく北米市場でもトヨタ「トラック」としてデビューし、小型ピックアップトラックとして人気を獲得しました。

 その後、1995年からハイラックスは「タコマ」の名前となり、大ヒットを記録。さらにフルサイズピックアップトラックの「T100」の後継車として、より本格的に北米市場に向けた「タンドラ」を1999年に投入しました。

 そして、2021年9月に3代目となる新型タンドラを発表。2022年1月からデリバリーが始まりました。

 新型タンドラには、ダブルキャブとクルーマックスの2タイプのボディが設定されダブルキャブは、6.5フィートベッドまたは8.1フィートベッドのいずれかが選択でき、クルーマックスには5.5フィートベッドまたは新たに6.5フィートベッドが用意されます(1フィートは約30.5cm)。

 もっとも大型のダブルキャブのロングベッドでは、全長6414mm×全幅2037mm×全高1981mm(すべてインチから換算)と、まさに巨大としかいいようのない体躯を誇ります。

 外観は全体的にスクエアなフォルムで、大型のグリルとLEDヘッドライトを配置したフロントフェイスが迫力ある印象を強調しています。

 また、内装では、パノラミックルーフ、シートヒーター&ベンチレーション、リアサンシェード、ステアリングホイールヒーターなど充実した装備に、Apple CarPlayとAndroid Autoを搭載した新型14インチマルチメディアシステムに「Toyota Connected Services」を採用するほか、安全面でも最新の「Toyota Safety Sense 2.5」が全車に標準装備されています。

 パワーユニットは最高出力394馬力を誇る新開発の3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジン「i-FORCE」と、さらにモーターを組み合わせたハイブリッドで、システム最高出力437馬力を発揮する「i-FORCE MAX」をラインナップ。

 トランスミッションは10速ATが組み合わされ、駆動方式は2WDとパートタイム式4WDの設定です。

 グレード構成は「SR/SR5/リミテッド/プラチナ/1794エディション」に加え、スポーティな仕様の「TRD Pro」と、より豪華仕様で「頂点」を意味する「キャプストーン」とさまざまなニーズに対応。価格は3万5950ドル(日本円で約435万円)から7万3530ドル(約889万円)です。

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●日産新型「フロンティア」

ボクシーながらスポーティな外観に一新されたミドルクラスピックアップトラックの新型「フロンティア」

 日産も北米市場では60年前からピックアップトラックを販売しており、かつては日本市場と同型の「ダットサン トラック」が主力でした。

 その後、北米市場に特化したモデルとして、フルサイズピックアップトラックの「タイタン」と、ミドルサイズピックアップトラックの「フロンティア」が投入されました。

 このフロンティアの4代目となる新型が2021年2月に発表され、同年7月から販売を開始。

 外観は最新のデザインエッセンスを用いたアグレッシブでモダンなスタイルと、ダットサントラックから着想を得たデザインを組み合わせています。

 新たなデザインのLEDヘッドライトと堅牢さを表現したグリル、そして複雑な造形のボンネットフードによって、洗練された力強さを感じるフロントフェイスを実現。

 また、どこでも走れる地上高を持ちながらも安定感を感じるスタイルと、重厚な垂直状フェンダーによって、耐久性と屈強さを表現。

 ボディラインナップはシングルキャブの「キングキャブ」と、ダブルキャブの「クルーキャブ」で、クルーキャブにはスタンダードのほかにロングホイールベースのロングベットを設定。

 ロングベット仕様のボディサイズは全長5692mm×全幅1854mm×全高1826mm(すべてインチから換算)と、ミドルクラスでは標準的です。

 内装には各種情報を映し出す7.0インチの「アドバンスド ドライブアシストディスプレイ」が、さまざまなステージでのドライブをサポート。新しいセンターセンタークラスターは、シンプルで直感的な操作が可能でドライバーや乗員にとって使いやすいデザインになっています。

 搭載されるエンジンは最高出力314馬力を発揮する3.8リッターV型6気筒のみ、トランスミッションは9速ATが組み合わされ、駆動方式はFRの2WDとパートタイム式4WDを設定。

 また、スポーティな特別仕様の「PRO-4X」(4WD)と「PRO-X」(2WD)もラインナップされ、よりアグレッシブでワイルドな外観となっています。

 最新モデルだけあって先進安全技術も充実した新型フロンティアの価格は、2万8340ドル(約343万円)から3万7770ドル(約457万円)です。

※ ※ ※

 最新のピックアップトラックはどれもスポーティかつ迫力ある外観に、パワフルなエンジンを搭載するなど、かなり魅力的な存在です。

 しかし、日本の道路事情では大きすぎるボディとあって、普段使いには向いているとはいえず、ハイラックスクラスのボディがギリギリでしょう。

 今ではグローバルでこのサイズがスタンダードになっており、さらに小型のモデルはかなりの少数派となっている状況です。

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