再復活はある? トヨタ「ランドクルーザー70」の人気なぜ続く? 30年以上不変のスゴさとは
トヨタを代表する「ランドクルーザーシリーズ」。現在では、300系とプラド、70に分けることが出来ます。そのなかでも長く人気が続く70系とはどのようなモデルなのでしょうか。
トヨタ「ランドクルーザー70」はなぜ人気?
2021年6月10日に世界初公開されたトヨタ新型「ランドクルーザー(300系)」。
1951年の誕生以来、人々の安全・安心を支えるクルマとして選ばれ続けてきたトヨタを象徴する1台ですが、このランドクルーザーシリーズには現在、300系とプラド、70系に分けることが出来ます。
そのなかで、1984年の登場から長く続く70の人気が衰えない理由とはどのようなものがあるのでしょうか。
ランドクルーザーシリーズは、1951年に「トヨタ ジープ BJ シリーズ」として登場したことから始まります。
1955年には20系、1960年には40系を導入していき、その後「ステーションワゴン」「ライトデューティ」「ヘビーデューティ」と細分化。
そのなかで、ステーションワゴンはフラッグシップとして先進技術を刷新していき、55系、60系、80系、100系、200系、そして300系が最新です。
日常的に広範囲の用途をカバーするライトデューティは、70系ワゴン、70系プラド、90系プラド、120系プラド、150系プラドとして展開。
そして、ランドクルーザーの基礎ともいえるヘビーデューティの70系という、3つの異なるシリーズをラインナップすることで、世界170カ国で累計生産台数1000万台を越えています。
先代販売期間において、日本でのランドクルーザー(200系)とプラドの販売内訳は約9割をプラドが占め、ランドクルーザーは1割ほどでした。
しかし、快適性が重視される中東では200系がメインで、ランドクルーザーの第2の故郷といわれるオーストラリアでは70系を加えた3つの系統が均等に推移していたといいます。
また、アフリカでも実用性重視で70系を選ぶユーザーが多く、2021年3月にはランドクルーザー70(78系)をベースに世界で初めてワクチン保冷輸送車のWHO医療機材品質認証を取得。そのほか、国際機関などでは200系の需要も少なくないといいます。
こうしたなかで、ステーションワゴンはフルモデルチェンジを続けていますが、70系は30年以上も基本部分は変わらず販売され続けています。
日本での70系は、1984年から2004年まで販売されており、その後、70系の復活を望む要望に応えるべく、誕生30周年となる2014年に再販しました、
この際、ボディタイプは4ドアバンとダブルキャブピックアップの2種類を設定し、バリエーションを拡充。
この70系は、ラダーフレーム構造による高い堅牢性・耐久性や、4リッターV型6気筒ガソリンエンジンとパートタイム4WDを組み合わせて高い走破性を実化しました。
こうした70人気が続く理由とはどのようなところにあるのでしょうか。ランドクルーザーシリーズのブランド担当者は次のように話しています。
「現在、グローバルでの70系は、中東やオーストラリア、南アフリカなど過酷な環境下で使われることが多いです。
70系はバン以外にピックアップトラックも設定されており、さまざまな用途で使えることが支持されています。
このようなランドクルーザーの根幹となる『信頼性・耐久性・悪路走破性』が評価され続けているのはもちろん、最近のクルマでは味わえない『操る喜び。楽しさ』もユーザーからは評価されている部分です。
日本の中古市場では、70系を購入する若年層も多く、2014年の復刻では大きな反響がありました。
最近でも復刻の要望を頂いているのは承知しています。復刻に関して、燃費や排出ガスなどクリアしなければならない問題は多いのは事実ですが、それは我々が技術で解決しなければいけないことです。
長く待っていただいているお客さまに対して、本当は出していかなきゃいけないという役目があるとは思っています」
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最近では、ランドクルーザー生誕70周年にあたる2021年8月1日には海外で発売を予定している70周年特別仕様車のパーツ(車両部品や用品)を発表しています。
このようにグローバルではいまなお現行モデルとして販売されるなか、日本では期間限定の再販や限定パーツの販売など、その人気を維持し続けるための話題づくりは続けられています。
近い将来に日本で70系が復刻するのかは定かではありません。
しかし、トヨタ内にはランドクルーザーブランド(300系、プラド、70系)をこれから先も大切に育てていくための部署も設立されたといい、新たな展開にも期待が高まります。
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