ヨーロッパで大流行! キャンピングカーの究極形「トレーラーハウス」とは
コロナ禍の密を避けたアウトドアの楽しみ方として、昨今注目を集めているキャンピングカー。ヨーロッパでは、その究極形ともいえるモーターホームやトレーラーハウスが流行している。それらには、いったいどのような魅力があるのだろうか。
普段の生活をそのまま趣味の空間へ
日本RV協会(JRVA)の発表によると、2020年のキャンピングカー保有台数は約12万7400台となり、対前年比106.7%の増加となるなど、国内のキャンピングカー保有台数は増え続けており、2016年に10万台を超えてから、順調にその数値を伸ばし続けている。コロナ禍のいま、3密を避ける旅行の手段としても、その存在価値は見直されつつある存在だ。
ヨーロッパではその究極形ともいえるトレーラーハウスが、モータースポーツの世界で人気となっているという。そんな、モータースポーツの世界で活躍するトレーラーハウスを紹介しよう。
●トレーラーハウスとキャンピングカーの違いとは
キャンピングカーは、大型のクルマのなかにベッドやキッチン、トイレなど、生活に必要な設備が取り付けられた乗り物で、通常のクルマと同じくエンジンを搭載。公道を走ることを目的に作られた、いわば生活することが可能なクルマである。
一方でトレーラーハウスは、トレーラーハウスそのものは自走不可。タイヤのついたシャシの上にプレハブやコンテナのようなしっかりとした箱型の部屋が載せられており、移動をするためにはクルマやトレーラーヘッドなどでの牽引が必要となる。
現在のキャンピングカーは、かなり設備が充実したものも多く、クルマのなかで生活をすると考えれば不自由を感じることもないが、ベースとなるクルマのサイズや形状により、室内を理想どおりに作り込むには自由度が低い点がデメリットとも考えられる。
しかし、トレーラーハウスは、小さいながらも一般的な住宅と遜色なく作り込むことが可能。キッチンやトイレ、バスルーム、エアコンや冷蔵庫などの生活家電もある程度自由に選択でき、理想どおりの移動住居を作ることができるのだ。
●ヨーロッパではモータースポーツの世界でトレーラーハウスが人気
モータースポーツの盛んなヨーロッパでは、トレーラーハウスが人気となっている。日本のサーキットではあまり見られない光景だが、レースウィークのパドックは、レース関係者のキャンピングカーやその大型版であるモーターホーム、そしてトレーラーハウスで埋め尽くされるのだ。
今回VAGUEでは、ヨーロッパのバイクレースで実際に使用されているモーターホームの内部を撮影することに成功したので、そのレイアウトの1例を紹介しよう。
ヨーロッパでの本格的なレースでは、チームの大半はフルサイズのトレーラーを所有しており、荷台部分の前半分は居住空間、後ろ半分は機材等を運ぶ為のスペースとなっていることがほとんどだ。そして、必要な機材が荷台から降ろされるレースウィーク中は、その空間がレーサー達の更衣室として使用されることになる。
今回、内部に入ることができたチームのトレーラーは、前半分にある居住スペースにはエアコンが完備されたリビングルームと、3段ベッドが設置されたベッドルームが2部屋、トイレとシャワールームが付いた洗面所というレイアウトとなっていた。この3段ベッドは通常、メカニック達が寝泊まりをするために用意されている。
キャンピングカーやモーターホームも同様で、それぞれレーサーやメカニックなどのチーム関係者が寝泊まりをしているため、走行が終わる夕方ごろには、いたるところで自炊をする光景を見ることができる。
ヨーロッパでは、レースウィークに1度サーキットに入ると、レースが終わるまでサーキットを出なくて済むよう、快適な生活空間をパドックに持ち込むことが主流となっているのだ。
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