ホンダ11代目新型「シビック」発売へ 「49年目の市民のクルマ」何が変わった? 世界の人々に応えた結果はいかに

ホンダは、新型「シビック(ハッチバック)」を2021年9月3日に発売することを発表しました。「市民のためのクルマ」として誕生してから49年目の進化はどのようになっているのでしょうか。

49年目の「ベーシックカー」は何が変わったのか?

 2021年8月5日、ホンダは同社を代表するモデルとなる11代目「シビック」を同年9月3日に発売することを発表しました。
 
「シビック=市民のクルマ」という車名のとおり、常に時代のニーズにマッチしたベーシックカーは、11代目でどのような進化を遂げたのでしょうか。

誕生から49年目に11代目となった新型「シビック」 市民のためのクルマはどう変わったのか?
誕生から49年目に11代目となった新型「シビック」 市民のためのクルマはどう変わったのか?

 11代目シビック自体は、2020年11月18日に北米市場にてセダン(プロトタイプ)が世界初公開され、2021年6月16日には同市場にて正式発売しています。

 一方の日本では、6月24日にハッチバックを世界初公開すると同時に、日本ではハッチバックのみの販売をアナウンスするなど、国や地域によって異なる販売戦略を展開するとしています。

 現在、ホンダのグローバルモデルとして販売されるシビックシリーズは、先代10代目においてセダン、ハッチバック、クーペ、タイプRなどさまざまなバリエーションをラインナップ。

 とくに、北米や中国では人気を博しており、年間40万台以上を販売するなどホンダの主力モデルです。

 一方で日本市場でのシビックは、セダンの低迷や同様の商品パッケージで展開されるライバルなどに押され、決して好調な販売とはいい難い状況でした。

 しかし、元々シビックは前述のとおり、「市民のためのクルマ」として1972年に初代が発売されています。
 
 当時の自動車市場では、4ドアセダンが主流でしたがホンダは「FF2ボックス」という新しい市場を世界各地の市民ために徹底して開発したベーシックカーとして初代が誕生したのです。

 初代にも複数のバリエーションが存在しており、ハッチバック(2D・3D・4D・5D)とバン(商用車)のほか、排気量(1.2リッターから1.5リッター)を設定され、当時の新車価格は42万5000円から97万1000円となっていました。

 その後、2代目(1979年)、3代目(1983年)、4代目(1987年)、5代目(1991年)、6代目(1995年)、7代目(2000年)、8代目(2005年)、9代目(2011年・北米のみ)、10代目(2017年)が登場していきますが、3代目からは高性能化が一気に進み、レースで活躍するだけでなくタイプRに代表されるように、ハイパフォーマンスモデルとしての一面も持っています。

 また、グローバルでは「フィット(ジャズ)」「シティ(グレイス)」などシビックよりもコンパクトで手の届きやすいモデルが後発として登場したことで、それまで「市民のためのクルマ」だったシビックはミドルレンジへとステップアップしていきました。

 こうしたさまざまな外的要素によって変化してきたシビック。初代の誕生から多くのファンが存在する日本市場で販売される11代目はどのような特徴があるのでしょうか。

 開発責任者の佐藤洋介氏は次のように説明しています。

「新型シビックの開発にあたって考えたことは、“現代におけるシビックとはどうあるべきか”ということでした。

 歴代の歩みを振り返りながら、ふと思い出したのは『一服の清涼剤』という言葉です。

 初代に向けられたこの言葉は、シビックが単なる移動の道具ではなく、爽やかな体験をもたらす特別なクルマであることを言い表していました。

 それを大切に受け継いできたからこそ、シビックはホンダを象徴するモデルへと成長しました。

 そして導いた答えは、新型シビックをいまの、そして、これからの時代にふさわしい『一服の清涼剤』にすることでした。

 インターネットが行き渡り、SNSが当たり前となった現代を生きるわたしたちは、情報に対する高い感度を備えています。

 多くの人々が、自身の社会的責任や評価に敏感であると同時に、自然体の自分を魅力的に発信したいとも考えています。

 さまざまな国でおこなったリサーチからそう結論づけたわたしたちは、親しみやすさと特別感を兼ね備えることで、社会と自分が気持ちよくつながる、爽やかなクルマをつくり上げることができると考えました。

 新型シビックが、そうした存在になることを願っています」

※ ※ ※

 11代目の商品パッケージとしては、先代と比べて全長+30mm、ホイールベース+35mm延長することで、後席の居住性を向上。

 さらに、クルマの基本性能である、「走る・曲がる・止まる」を徹底的に磨き上げたといいます。

 安全面では、先進安全装備「Honda SENSING」や従来のカーナビの代わりとして「Honda CONNECTディスプレー」を標準装備するなど、安全や快適性も向上させました。

 また、今後の販売展開についてホンダは、「発売当初はハッチバック(ガソリン車)のみの展開となりますが、2022年にはハッチバック(ハイブリッド車)やタイプRも日本で発売する予定です」と説明しています。

 さまざまな要因によって進化した「市民のためのクルマ」となるシビック。11代目のハッチバック(ガソリン車)の価格は319万円から353万9800円です。

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