EV推しの中国、日本のハイブリッドは意味不明? 日の丸エコカーに未来はあるのか

日本型ハイブリッド、本当の戦いはまだ始まっていない?

 それでは、日本型ハイブリッドはお先真っ暗なのでしょうか。ハイブリッドは日本だけのガラパゴスの技術になってしまうのでしょうか。

 もちろん、その可能性はあります。ですが、別の見方もあります。「いまのところはそうでもないが、近いうちに中国でも厳しい燃費規制が導入されるはず。そうなると、嫌でもハイブリッドを選ばざるをえない」という考えが日系メーカーから漏れ聞こえます。

 燃費規制が厳しくなったときこそが、「日系ハイブリッド VS ドイツ系プラグイン・ハイブリッド VS 中華系EV」の本当の戦いとなるというのです。ポイントとなるのが二次電池の価格です。ハイブリッド車には、モーターを駆動する二次電池が必要不可欠です。その使用量を最小限度にしたのが日本型ハイブリッドであり、たっぷり使うのがプラグイン・ハイブリッド。そして二次電池のみで走るのが電気自動車です。もしも、二次電池の価格が非常に安くなっていれば、当然、プラグイン・ハイブリッドや電気自動車が有利になりますし、電池が高ければ日本型ハイブリッドがよい、となります。

 そのため日本型のハイブリッドがガラパゴスになるのかどうかが決まるのは、もう少し先のことになるのではないでしょうか。

 ちなみに「トヨタさんはプラグイン・ハイブリッド全盛になっても困ることはないだろうね」と、ある日系ブランドの人は話します。二次電池を多めにすれば、日本型ハイブリッドも簡単にプラグイン・ハイブリッドにできるからです。

【了】
提供:乗りものニュース

Writer: 鈴木ケンイチ

1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

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