フランスを拠点に世界で様々なプロダクトデザインを手掛けるTakumi YAMAMOTOが、日本でプロダクトデザインの本格提供を開始するための株式会社「For a Better World」を設立した。

　Takumi YAMAMOTO氏は、フランスの自動車メーカーであるプジョーやシトロエンでカーデザイナーだった経歴の持ち主だ。

　新型コロナウイルス感染症により、人々の生活様式はこの1年で大きく様変わりし、そのなかで働き方もリモートワークが主流となるなど、これまでの働き方が大きく変わりはじめている。

　フランスを活動拠点にしているTakumi YAMAMOTOは、これまでフランスをはじめとしたヨーロッパはもちろん、日本や北米の様々なクライアントのプロダクトデザインをおこなってきた。そのなかで、フランスに拠点を置きながら世界各国のクライアントとのプロジェクトを進める上で、プロジェクトの課程ではもちろん要所での対面での打ち合わせも重要となるが、日々のオンラインでのコミュニケーションも重要な役割を担ってきたという。

　そして、コロナ禍においてデザインの現場でもリモートでの作業の需要が増し、すでにスタンダード化されており、Takumi YAMAMOTOが2020年に請け負った日本のクライアントプロジェクトにおいても、一度も対面での打ち合わせをおこなわず、リモートミーティングのみで満足のいくデザインを提供することに成功。

　コロナ禍により、デザインワークのあり方に変化が生まれているなかで、物理的距離の壁を超えてデザイン提案が可能であることが証明されはじめたことで、日本での活動の本格始動を決意し、For a Better Worldの設立に至ったという。

　同社は、今回の会社設立について次のように説明する。

「デザインで人と未来を幸せに。より良い世界をデザインする。スプーンから空飛ぶ自動車、そしてロケットまで、デザインをとおして少しでも世の中を良くできたらと、その基本理念でデザインをしています。

　世の中に存在するすべての製品にはデザインが介在し、形あるものはすべてTakumi Yamamotoのデザイン範疇です。

　想いが伝わるデザイン。大好きな製品やデザインのモノを見つけたり、身につけたり、買ったりしてちょっと幸せになった経験はありませんか？ デザインにはその機能面だけではく、人を幸せにする力があります。

　Takumi Yamamotoでは機能面で優れていることはもちろん、人を幸せにするデザインの力にフォーカスしてデザインをおこなっています。作り手の想いが受け手に通じた時に起こるその幸せを、通訳としてデザインの力をとおしてお手伝いします」

●Takumi Yamamotoプロフィール

・日本、イギリスで自動車デザインを学び、フランスを拠点にカーデザイナーとして活動開始。
・エクステリア・デザイナーとしてプジョー・シトロエンのコーポレーション&アドヴァンス・スタジオ、 スティル・シトロエンで市販車やコンセプトカーなどのデザインを担当する。
・2012年よりグランツーリスモシリーズの企画・開発・制作をおこなうポリフォニーデジタルに移籍、ヨーロッパスタジオデザインディレクターに就任、企画、デザインに関わる。

・2017年1月、Takumi YAMAMOTO設立。ワンオフカー、ハイパーカーのデザイン、クリエイションをメインに、ロボット、家具、工業製品など幅広いデザインを手掛ける。

＜経歴＞
・2021年：株式会社For a Better World（日本法人）
・2017年：Takumi YAMAMOTO SARL(フランス法人）
・2012年から2016年：ポリフォニーデジタル ヨーロッパスタジオ・デザインディレクター
・2006年から2012年：スティル・シトロエン PSA Peugeot Citroen Style Citroen, Velizy, France
・2001年から2006年：プジョー・シトロエン コーポレーション&アドヴァンス・デザインスタジオ PSA Peugeot Citroen Prospective and cooperation design studio,Poissy,France
・1996年から2000年：スタジオ UST Studio UST (Design consultancy),Kanagawa,Japan

＜学歴＞
・2000年から2001年：コヴェントリー大学大学院（イギリス、コヴェントリー）オートモーティブ・デザイン学科
・1992年から1996年：東京造形大学（日本、東京）工業デザイン学科

＜受賞暦＞
・2008年：GT by Citroen ルイ・ヴィトン・クラシックアワード授賞