スズキが国内販売2位に躍進! ホンダや日産とは異なる小型車戦略が勝因だった!?
2020年度の国産メーカーの販売ランキングにおいて、スズキが2位にランクインしました。軽自動車メーカーというイメージが強いスズキですが、小型車にも力を入れたことで、着実に販売を伸ばしています。なぜ小型車を積極的に販売するのでしょうか。
スズキ国内販売2位に貢献したモデルは何?
2020年度(2020年4月から2021年3月)の国内乗用車メーカー別販売ランキングは、1位:トヨタ、2位:スズキ、3位:ホンダ、4位:ダイハツ、5位:日産、6位:マツダ、7位:スバル、8位:三菱でした。
このなかで、2020年(暦年)を含めて2位にスズキが入ったことが注目されます。
ちなみに2000年代中盤までの順位は、上位からトヨタ、日産、ホンダ、スズキ、ダイハツ、マツダ、三菱、スバルだったことから、近年のスズキは売れ行きを急速に伸ばしているといえます。
現在と10年前の国内販売総数を比べると、2010年の496万台から2020年は460万台に減っています。比率に換算すると7%減で、2020年は新型コロナ禍の影響もあったものの、スズキは62万台から63万台とわずかですが売れ行きを伸ばしました。
ほかのメーカーを見ると、ホンダは4%、日産は27%それぞれ減少。そのためにホンダは3位に、日産はダイハツも下まわって5位になった一方、スズキは2位に上昇したのです。これは消極的な結果のように思えますが、実際は相当な苦労を要するものでしょう。
2010年と2020年の国内におけるスズキ車の販売を比べると、意外なことに軽自動車の届け出台数が下がっていることがわかります。
2010年のスズキの軽自動車届け出台数は56万1492台でしたが、2020年は52万3604台で比べると4万台近く減少しました。
その代わり小型/普通車の登録台数は、2010年は6万3583台だったところ、2020年は10万7247台で4万台以上増加。スズキの国内販売ランキングを押し上げたのは、軽自動車ではなく小型/普通車だったのです。
では、どの車種が好調だったのでしょうか。
スズキの小型/普通車でもっとも登録台数が多いのは「ソリオ」です。2020年には4万342台を登録しました。
2010年のソリオは、同年12月のフルモデルチェンジまでは「ワゴンR」のワイド版だったこともあり、2200台程度にとどまっています。つまり10年前と比べて、2020年のソリオは年約4万台多く登録されています。
逆に「スイフト」は、2010年はフルモデルチェンジの効果で4万4589台が登録されましたが、2020年は2万8108台と減少しています。
ただし現在のスズキには、2010年には設定されていなかった「クロスビー」(2020年の登録台数は1万5546台)や「イグニス」(同2647台)などがあり、「ジムニーシエラ」(同1万6603台)も堅調。どちらかといえば地味な小型車が貢献しているのです。
そのためにスズキは、軽自動車を除いた小型/普通車の登録台数ランキングもスバルと三菱を抜いてマツダに次ぐ5位になりました。2010年は小型/普通車ランキングは7位だったため、順位を大きく上げたのです。
Twin再販してほしい