日本に「国道」いくつある? 一番長い&短い路線は? 国道にまつわるアレコレ

たった187mしかない国道もあれば609.5kmが海路の国道も

 日本国内に459路線もある一般国道ですが、もっとも長いのは何号でしょうか。

 答えは鹿児島県鹿児島市と沖縄県那覇市を結ぶ「国道58号」です。

「えっ?」と思うのが一般的な反応でしょう。鹿児島県と沖縄県は陸路では繋がっておらず、2県の間には大きく広い海があります。

総延長879.9kmで日本一長い国道58号は海上区間が609.5kmを占めている
総延長879.9kmで日本一長い国道58号は海上区間が609.5kmを占めている

 じつは国道の定義では海上航路部分も距離に含まれるため、ほとんどが海上区間とはなりますが「国道58号」が日本でもっとも長い一般国道ということになるのです。

 ちなみに、クルマが通れないような細い道の区間がある一般国道も存在していますが、これも距離にカウントされています。

 道路法では道路の長さ(距離)を「延長」と呼び、路線の起点から終点までの延長を「総延長」と定義します。

 上級の路線と重複している区間や若い番号の路線と重複している区間を「重用延長」といい、交差点内の延長もこれに含まれます。

 上級というのは例えば「県道」に対しての「国道」で、若い番号の路線とは「国道16号」と「国道1号」では後者のことを指します。

「未供用延長」とは路線の指定および認定は告示されているものの、まだ供用開始が告示されていない区間。

「渡船延長」は先に紹介した「国道58号」の海上区間のように海上、河川、および湖沼で公営の渡船がある場合を指し、公営ではなく民間の場合は「未供用延長」として扱われます。

 道路法では「総延長」から「重用延長」と「未供用延長」、「渡船延長」を除いた延長のことを「実延長」と定めており、これこそが実質的な道路の長さと考えてよいでしょう。

 なお、総延長では879.9kmで最長の「国道58号」ですが、海上区間が609.5kmもあり実延長は270.4kmしかありません。

 実延長のナンバー1は「国道4号」で、東京都中央区から青森県青森市までの836.4km。総延長も同じ距離で「国道58号」に次いで2番目に長い国道でもあります。

 逆にもっとも短いのは「国道174号」です。神戸港から「国道2号」へと続く兵庫県内の路線で、総延長、実延長ともにわずか187mしかありません。

 2番目に短い「国道189号」なども「国道2号」へ接続する路線で、こちらは山口県にあり岩国空港を起点とします。

 なお、国道の「起点」と「終点」は、大都市と小都市とを結ぶ場合には大都市側が起点となり、同規模の場合は東側、または北側の都市を起点とすることが原則です。

 また、特定重要港湾や重要な飛行場または国際観光上重要な地などと国道(高速道路含む)を結ぶ国道では前者を起点とするため、国道174号では神戸港が、国道189号では岩国空港が起点となっています。

※ ※ ※

 1号から507号まで現在459路線ある一般国道。最後に追加されたのは450号から507号までの58路線で、1993年のことになります。

 それから四半世紀以上が過ぎていることもあり、そろそろ508号以降の新規路線が期待されるところですが、現在のところ国土交通省の道路新規事業案にはないようです。

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