2000万円オーバーは確実! アーマーゲー時代のメルセデス「560SEC」ワイドボディとは
AMGがまだチューナーだった頃、日本では「アーマーゲー」と間違って呼ばれていた。その時代のAMGモデルは、チューニングによって得たモアパワーを、存在感溢れる外観からでも感じとることができた。そうした「熱い」AMGモデルを紹介しよう。
AMGをアーマーゲーと呼んでいた狂気の時代
バブル期を体験した50代から70代のクルマ好きの人がまだ若かった頃、BMWのことを「ベンベー(ベーエムベー)」、AMGのことを「アーマーゲー」と呼んでいた時代があった。
のちに「ビー・エム・ダブリュー」、「エー・エム・ジー」という表記が一般的になったが、いまでも頑固にかつての呼びかたを続けている人もいるのではないだろうか。個人的には通じれば呼称なんてどちらでもよいと思う。
●1989 メルセデス・ベンツ「560SEC AMG 6.0 ワイドボディ」
クルマは年を経るごとに進化を遂げているため、「昔のクルマはよかった」などと懐古的になるつもりは毛頭ないのだが、クルマが白物家電化する前の時代には、クルマの作り手側の熱量がダイレクトに外観デザインから伝わってくるクルマも多かったのも確かだ。
たとえば、日本でアーマーゲーと呼ばれていた頃のAMGである。現在のAMGは、ダイムラー社の一部門となっているが、かつては独立したチューナーだった。
ちなみにダイムラー(かつてのダイムラー・ベンツ社)も、近日中にメルセデス・ベンツ社へと、名称変更することが発表されている。
独立していた時代のAMGは、過激なチューニングで知られていた。ベースとなるエンジンをボアアップなどによって排気量アップし、そのパワーを受け止めるべく駆動系も変更し、さらにはトレッドを広げるためのワイドボディ化による派手なスタイリングは、いま見ても悪っぽい魅力にあふれていた。
そのテイストは、近年のメルセデスAMGではかなり薄まっている。現代はAMGモデルといえども、デザインが非常に洗練されているからだ。ことさら派手なアピアランスにしなくてもパフォーマンスを主張できるからでもある。
しかし、往年のAMGスタイルに憧れた世代にとっては、いまひとつ刺激が足りないと思ってしまうのも確かだ。そこで、こうした世代に刺さるAMGモデルを紹介しよう。
今回ボナムズのオークションに登場した「560SEC」は、1989年モデルをベースとしたAMGがチューニングを施したクルマである。
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