6000万円オーバー!! クラシック・ランボ「400GT」はこれからもっとプレ値がつく!

クラシック・ランボルギーニは買いか?

 ここから始まったのが、ジャン・パオロ・ダラーラやパオロ・スタンツァーニという、まだ20代という若さのエンジニアによる350GTVの改良作業だった。

 エンジンはダウンドラフト・タイプのキャブレターを新採用するなどの手が加えられ、最高出力は270psへと低下するが、扱いやすさは確実に向上した。

 そして1964年のジュネーブ・ショーで、350GTVの改良版である「350GT」は、250km/hの最高速を誇る、高性能でかつ高品質なGT=グラン・ツーリスモとしてデビューを飾るのである。

●1967 ランボルギーニ「400GT 2+2」

キャビンにはリアにプラス2シートが設けられた「400GT 2+2」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
キャビンにはリアにプラス2シートが設けられた「400GT 2+2」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 今回RMサザビーズが2021年2月のレトロ・モービルに併せて開催する「パリ・オークション」に出品した「400GT 2+2」は、この350GTをベースにさらに高性能化を図ろうと企画されたモデルである。

 その背景にはフェラーリが、それまでの「250GT」シリーズの後継車として「275GTB」を発表。最高出力を280psにまで高めたことも理由にあったはずだ。

 サンタアガタ・ボロネーゼのエンジニアリング・チームは、既存のV型12気筒エンジンの排気量を4リッターに拡大することで、新たに320psの最高出力を得ることに成功した。

 キャビンにはリアにプラス2シートが設けられ、車名は正式には400GT2+2と呼ばれるようになった。エクステリアでは350GTの楕円形2灯式から、丸型4灯式を採用したのが大きな特徴となる。

 さらにボディの素材もスチールに変更され、これが車重の増加に大きく影響を及ぼすことになる。

 400GTの生産は1968年まで継続され、生産が終了するまでに274台がサンガアガタ・ボロネーゼの本社工場をラインオフしている。

 オークション・マーケットでは、「ミウラ」と「カウンタック」以外は、相場は値上がりしないと評されるランボルギーニだが、同社のクラッシック部門であるポロ・ストリコの調べによれば、400GT2+2、あるいはその前身である350GTにも確実に値上がりの様相が見られるという。

 参考までにパリ・オークションでの結果は、47万7500ユーロ(邦貨換算約6160万円)であった。

【画像】こんなランボがあったのか!? 「400GT 2+2」とは(28枚)

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