なぜ350万円以上の「アルファード」が独走状態? 兄弟車&ライバルに大差を付けた理由とは
一人勝ちのアルファードと低迷するライバルの違いは何?
アルファードが好調なるにつれ、他社の高級ミニバンの販売実績は低迷していきます。
2020年の年間販売台数では、日産「エルグランド」は50位以内に含まれないランク外、ホンダ「オデッセイ」も47位ギリギリのランクインとなっています。
エルグランドは、高級ミニバンというジャンルを初めて開拓したモデルです。
初代は1997年に登場し、路面や走行状態に応じてトルクの配分を任意に設定でき、走破性を発揮するモデルとして注目を集めました。
オデッセイは、アルファード、エルグランドよりもさらに古く1994年10月に初代が登場しています。
ホンダとしては初のワンボックス・ミニバンで、高い剛性を確保できるヒンジドアを採用した「セダン感覚で乗れる室内空間が広いクルマ」を目指して開発されました。
一方のアルファードはエルグランドを追いかける形で2002年に登場しており、2008年のフルモデルチェンジの際にヴェルファイアを追加しています。
そんな後追いだったアルファードがエルグランドやオデッセイと比べて、これほどまでに販売台数に差をつけた理由として、「室内の広さ」が挙げられます。
エルグランドは室内長3025mm×室内幅1580mm×室内高1300mm、オデッセイは室内長2920mm×室内幅1560mm×室内高1325mmなのに対し、アルファードは室内長3210mm×室内幅1590mm×室内高1400mmと、どの寸法を見てもアルファードが上回っています。
シートアレンジに関してもアルファードが1列目から3列目まで繋げることができる一方でエルグランドは2列目までしか繋がりません。
オデッセイに関してはシートを繋げる車中泊を想定したシートアレンジが存在しないため、シートアレンジの多彩さもアルファードに利点があります。
こういった居住性や使い勝手に加えてさまざまな機能性も加えて、前述のブランド化したイメージとリセールバリューの良さによって、高級ミニバンジャンルで一人勝ちとなったのです。
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2017年までヴェルファイアの後塵を拝していたアルファードが、今や一人勝ちになっているのは2度のマイナーチェンジによるデザインと性能がユーザーのニーズにマッチした結果といえます。
今後はトヨタの車種統合が進められるという話があり、アルファード/ヴェルファイアがアルファードに一本化するのではないか、といわれています。
次期型モデルとしては、2022年にフルモデルチェンジといわれているため、トヨタが誇る高級ミニバンの今後がどうなるのか目が離せません。
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