いまや30兆円規模!? 中国流「アルファード」の改造車も! 日本と異なるカスタム文化とは
日本の漫画やアニメの影響は世界中に影響を与えています。また、日本のカスタムカー文化も北米や東南アジアで人気を博していますが、近年では世界最大級の自動車市場とされる中国のカスタム文化が急速に浸透しているようです。その理由はどこにあるのでしょうか。
自由なようで実は厳しい、中国の自動車事情
1980年代から1990年代の国産スポーツカーは、現在北米や東南アジアなどさまざまな国や地域で人気を博すとともに、日本流のカスタム文化も盛んです。
その一方で、世界最大の新車販売市場である中国でも独自のカスタムカー文化が徐々に浸透しつつあるようです。
これまではあまり話題になることのなかった中国のアフターマーケット市場ですが、いまにわかに注目されています。その理由はどこにあるのでしょうか。
2009年、それまで世界最大の新車販売市場であったアメリカ(北米)に変わって、中国がトップに躍り出ました。
その後も中国市場は順調に成長し、2019年には世界の新車販売のおよそ4分の1となる約2576万9000台を記録しています。
新車販売の成長と比例して伸びているのが、カスタムパーツやチューニングパーツ、さらにはスマホホルダーなどの便利用品を含めた「アフターマーケット市場」です。
これまで、中国における自動車のカスタムといえば、ステアリングカバーやシフトノブの変更、シートカバーなど、インテリアに関するものが多くありました。
実際に、2012年に北京を取材した際には、ほとんどのクルマで社外品のステアリングカバーとシートカバーが装着されていました。
現地に住む中国人男性によると、「中国人は車内を『部屋』のようにとらえているため、快適な空間を作ることを好んでおり、また、友人や知人を乗せる際には豪華な車内空間の方が『メンツ』が立つ」ことが理由のようです。
とくに「メンツ」について中国特有の文化といわれており、中国向けのモデルには押出しの強いフロントマスクや、ロングホイールベースのクルマが多い要因のひとつとなっています。
欧米に比べると、日本人も車内を「部屋」のようにとらえて、ぬいぐるみなどのグッズを飾ったりすることは珍しくありません。
一方で、日本では一般的に「カスタムカー」はエアロパーツの装着やホイールの交換、サスペンションの交換によるローダウンなどを指します。
また、エンジンのチューニングや給排気系のパーツの交換によるパフォーマンスアップを目的とした改造は「チューニングカー」と呼ばれます。
これまで、中国では日本的な意味でのカスタムカーやチューニングカーはあまり見ることができませんでした。
これには、日本に比べて非常に厳しい中国の車検事情があります。基本的な検査項目は日本と近いものがありますが、特徴的なのは「外装に一切の変更を加えてはならない」という点です。
このルールにより、エアロパーツの装着はもちろん、外装色の変更も制限されることになります。
行政機関へ申請することで許可されることもあるようですが、費用も手間もかかるため、一般的ではないようです。
そのため、「人と違うクルマ」や「より高性能なクルマ」が欲しいユーザーは、メーカーが純正で提供しているカスタムモデルや高性能モデルを購入するというのが現実的な選択肢でした。
また、中国では原則として海外から中古車を輸入することはできず、日本の中古車市場にあるカスタムカーを輸入することはできません。
中国でカスタムカーを手に入れるのは困難なのです。
パクリ自動車や事故ったら確実に死ねる小さいEVがあるから、そこまで車検や改造に厳しいと思わなかった。笑