下位グレードこそ楽しい!? トップグレードじゃなくても魅力ある車5選
高性能モデルを有する2台のベーシックカーとは
●ホンダ「シビックハッチバック」
1972年に発売されたホンダ初代「シビック」は、低燃費とクリーンな排出ガス、優れたパッケージングによって、同社を一躍グローバル企業に押し上げた偉大なコンパクトカーです。
その後、シビックは代を重ねるとスポーティさを強調するようになり、なかでも1997年に発売された初代「シビック タイプR」によって、スポーツコンパクトとしてのイメージを不動のものとします。
現行モデルのシビックは10代目にあたり、2017年に発売。2020年1月に発表されたマイナーチェンジでは、装備と安全技術の充実と、若干のデザイン変更がおこなわれました。
バリエーションはセダンとハッチバックをラインナップし、超高性能なタイプRもあります。
性能的には320馬力を誇るタイプRが圧倒的ですが、日本の道路環境を考えると手に余る印象です。そこでクローズアップされているのが、ハッチバックで、最高出力182馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載。
さらに、ハッチバックには6速MTとCVTが設定されており、ホンダによるとMT比率は約30%と、現在、国内のMT車のシェアは2%未満といわれていますから、かなり高いといえます。
また、これまでのシビックとは異なる開発手法としてタイプRとの同時開発が挙げられ、これによってスタンダードモデルでも優れたシャシによる走行性能の向上が図られました。
シビック ハッチバックは、広い室内と荷物の積載性の良さにより、ファミリーユースにも適したスポーティモデルではないでしょうか。
シビック ハッチバックの価格は294万8000円(6速MT、CVT)です。
なお、セダンは2020年8月をもって生産終了の予定で、タイプRは新型コロナウイルス感染拡大の影響で新型モデルの発売が遅れています。
●ルノー「ルーテシア ゼン MT」
ルノーのコンパクトカーといえば、エントリーモデルの「トゥインゴ」とひとつ上のクラスに「ルーテシア」があります。
初代ルーテシアは1991年に日本で発売されました。欧州では「クリオ」として販売されていますが、商標の問題で日本ではルーテシアとされています。
現行モデルは5代目にあたり、まだ日本に上陸していませんが、やはり新型コロナウイルスの影響で発売時期は未定です。
現在、日本で販売中のモデルは4代目で、3グレードを展開。エントリーグレードは5速MTのみを設定する「ゼン MT」で、価格は207万8000円と、国産車と遜色ない設定となっています。
エンジンは0.9リッター直列3気筒ターボを搭載し、最高出力は90馬力を発揮。決してパワフルではありませんが、最大14.3kgmという1.6リッター自然吸気エンジン並のトルクによって、ストレスを感じることなく、スポーツドライビングも可能です。
なお、ルーテシアには高性能モデルである「ルーテシア R.S.」が設定され、最高出力220馬力(トロフィー)のパワフルな1.6リッターターボエンジンを搭載しています。
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かつて、エントリーグレードはエアコンやパワーステアリング、パワーウインドウなどを装備しない時代もありましたが、現在はどのグレードでもひととおりの装備を搭載し、普段使いでは十分に快適です。
さらに、近年は先進安全技術の普及が加速し、全グレードで標準装備とするモデルも続々と登場しています。
見た目がトップグレードと変わらず、装備も充実し、ドライビングプレジャーも味わえる下位グレードという選択もアリではないでしょうか。
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