車のウインカーはなぜ前後の車でシンクロしない? 「チカチカ」の周期が微妙に異なる訳とは

自車の動きを周囲に知らせ、他車とコミュニケーションをとるための重要な手段のひとつがウインカーですが、そのウインカーの点滅間隔は、どのような基準で設定されているのでしょうか。

ウインカーの点滅間隔の差は法律的に問題ないのか

 クルマの装備のなかにで、周囲に自車が進む方向を示す「ウインカー」がありますが、点滅する間隔はクルマによって差があります。しかし、その差はひと目で「間隔が違う」とわかるほど大きなものでもなければ、じっと見つめてもわからないほど小さなものでもありません。

 信号待ちで、最初は自車とシンクロする間隔だと思っていた前方のクルマのウインカーが、気づいたら反対になっていた、ということもよくあります。なぜ、ウインカーの点滅間隔は、クルマごとに微妙に異なるのでしょうか。

方向指示器の点滅間隔がクルマによって異なるのはなぜ?
方向指示器の点滅間隔がクルマによって異なるのはなぜ?

「ウインカー」という呼称は日本だけの用法で、整備手帳などでは「ターンシグナルランプ」と記載されています。米国でも「blinker」あるいは「turn signal」と呼ばれることがほとんどで、英国では「directional indicator」と呼んでいるのが一般的なようです。

 ウインカーについて、自動車メーカー各社に見解を聞くと、「ウインカーの点滅間隔はレギュレーションで指定されています。そのため、それを満たすことを開発の基準としています」(マツダ担当者)や、「灯火類は重要な保安部品であることから、車種を問わず法規に則り開発しています」(スバル担当者)といいます。

 各社が挙げるウインカーについてのルールが、道路運送車両法における保安基準 第41条 第2節 第137条の内容です。ここでは、「毎分60回以上120回以下の一定の周期で点滅するものであること」と記されており、これがウインカーの点滅間隔にクルマごとの差がある理由です。

 厳密な統一基準ではなく、幅が持たされていることから、ピッタリ揃っていなくても問題はありません。

 市販車に装着されるウインカーは、もちろん基準内に収まっているので問題ありませんが、社外品のウインカーリレーに交換する場合は注意が必要となります。

 一方、毎分60回から120回の周期であれば、ウインカーの点滅間隔はどのような設定でも問題ないものの、現在販売されているクルマのウインカーは多くの場合、毎分70回から80回となっています。

 なぜ、法律で点滅間隔に幅があるにも関わらず、似通った周期となっているのでしょうか。

 理由のひとつとしては、70回から80回という点滅回数が、少し緊張した人の心拍数に近いから、といわれています。リラックスさせすぎず、かといって焦らせることもない絶妙なバランスをとっているといえるでしょう。

 ちなみに、マツダは自社商品の点滅間隔については「軽自動車などのOEM車をのぞく自社開発商品では、基本的にはどれも同じ間隔になるよう設計しております」と明らかにしており、マツダ車同士であればウインカーがシンクロする可能性は高いといえそうです。

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 近年、カメラやセンサーを使った運転支援システムが一般化して、車線逸脱を防止する装備が普及してきました。

 車線を逸脱しそうになると警告したり自動的にステアリングに修正を加えたりしますが、車線変更をする場合には逸脱防止システムが機能しないようウインカーを作動させます。そうすることで、ドライバーが意図して車線を変えようとしているとクルマが認識するわけです。

 これまでウインカーは他車や歩行者に対してクルマの進路を伝える装置でしたが、いまではドライバーの意思をクルマに伝える役割も担っています。

【画像】位置もバラバラ?色々な種類のウインカーを見る(10枚)

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