「信号機のない横断歩道」なぜ止まらない? 8割以上のクルマが止まらない理由とは
近年、話題となっている信号機のない横断歩道で歩行者がいるのに、車両が止まらない問題について、JAFは2018年に引き続き実態調査をおこないました。昨年の調査時では、ニュースで取り上げられるほど話題となったこともあり、一時停止率は倍増していますが、依然として8割以上の車両が止まらないといいます。なぜ、歩行者がいても一時停止しないのでしょうか。
一時停止率は昨年から倍増の17.1%。それでも、8割以上が止まらない
近年、話題となっている信号機のない横断歩道で歩行者がいるのに、車両が止まらない問題について、JAFは2018年に引き続き「一時停止状況全国調査2019」をおこないました。
昨年の調査時では、ニュースで取り上げられるほど話題となったこともあり、一時停止率は倍増していますが、依然として8割以上の車両が止まらないといいます。なぜ、歩行者がいても一時停止しないのでしょうか。
調査方法や調査箇所の設定にあたっては、横断歩行者をJAF職員がおこない、立ち位置や横断タイミングを統一しています。
また、調査対象車両は、横断歩行者側の車線を走行する自家用自動車、自家用トラック(白ナンバー)とし、センターラインのある片側1車線道路を調査対象としています。
なお、原則として調査場所の前後5m以内に十字路及び丁字路交差点がない箇所で、道路幅員が片側2.75mから3.5m、交通量が3台から8台/分(目安)とし、制限速度が40km/hから60km/h程度の箇所で実施されました。
調査は、各都道府県2箇所ずつの全国で合計94箇所でおこなわれ、信号機が設置されていない横断歩道を通過する9730台が対象となりました。
その結果、歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車両は1660台(17.1%)となり、2018年の調査時と比べて8.5ポイントの増加となりましたが、依然として8割以上のクルマが止まらなかったようです。
都道府県別でもっとも一時停止率が高かったのは長野県(68.6%)です。対して、一時停止率が一番低かったのは三重県(3.4%)となりました。
なお、2017年6月に「ドライバーが一時停止しない(できない)と考えられる理由」をインターネットアンケートで調査した結果、上位3つの理由として「自車が停止しても対向車が停止せず危ないから(44.9%)」、「後続からクルマがきておらず、自車が通り過ぎれば歩行者は渡れると思うから(41.1%)」、「横断歩道に歩行者がいても渡るかどうか判らないから(38.4%)」という傾向が出ています。
本来、交通ルールでは横断歩道に近づいた車両は横断する歩行者がいないことが明らかな場合のほかは、その手前で停止できるように速度を落として進まなければなりません。
さらに、横断歩道を横断しようとする歩行者がいるときは、当該横断歩道の直前で一時停止し、その通行を妨げないようにしなければならないとして、「横断歩道における歩行者優先」を定めています。
また、歩行者も横断をしようとする際には、左右の安全を確認するとともに、ドライバーに横断する意思表示をするなどして、お互いに安全に努めましょう。
東京都稲城市在住、いちょう並木通りファミリーマート近くの横断歩道、ほとんどの車は止まらない。1時停止取り締まりよりここでの検挙率は90%でしょう。