日産のスポーツカー「GT-R NISMO」2020年モデルの価格が発表され、2420万円で販売されることがわかりました。GT-R 2020年モデルの発売は2019年10月8日となるため、消費税は10％としています。

　GT-R NISMO 2020年モデルは、レースの厳しい環境で磨き抜かれた技術を応用したことで、より研ぎ澄まされた性能を実現しました。

　2018年のGT3レーシングカーから使用されている新型のターボチャージャーを採用。NISMO用の新たなタービンブレードは、その枚数を減らすとともに、最新の流体・応力解析を用いて形状を徹底的に見直すことで、出力を落とすことなくレスポンスを約20％向上させました。

　これにより、コーナー立ち上がり時など、アクセルを踏み込んだ際の立ち上がり加速性能を高めています。

　また、車両重心点から遠いルーフやエンジンフード、フロントフェンダー、バンパー、トランクリッドにカーボン素材を使用し、車両を軽量化することでコーナリングの性能を向上させました。

　とくに、ルーフにはカーボン素材の間に、より低比重の材質を挟み込むサンドウィッチ構造を採用し、さらなる軽量化を図っています。これらの外装部品によって約10.5kgの軽量化を達成しました。

　さらに、新開発のRECAROシートは、車両とドライバーの一体感を一段と高めるために、ドライバーの肩甲骨から脇腹、骨盤を安定して支えます。さらに、カーボンシェルにコアフレーム構造を追加することで、軽量化をしながら剛性を高めました。

　GT3レーシングカーを彷彿とさせるフロントフェンダーのエアダクトは、エンジンルームからの熱を逃がすだけでなく、エンジンルーム内の内圧を下げ、エアダクトの排出風によってフェンダー外表面の流速を下げることで表面リフトを減少。フロントタイヤのダウンフォースを増やす効果ももたらします。

　新たに開発された世界最大級のサイズを誇る超高性能のカーボンセラミックブレーキは、世界トップクラスの制動性能はもちろん、サーキットにおける高Gでの効きの良さと、一般道などでの低Gでのコントロール性を両立しました。

　ブレーキローターの大径化に合わせて、ピストン配列を最適化した専用の高剛性キャリパーと、新しい摩擦材のブレーキパッドを開発し、高負荷状況だけでなく日常的な使用においても圧倒的な制動力と優れたコントロール性を実現しています。

　なお、GT-R NISMO 2020年モデルは、この新開発のカーボンセラミックブレーキと、カーボン製の外装部品やRECAROシートなどを合わせて、合計で約30kgの軽量化を果たしました。

　車両の軽量化、空力性能の向上に加え、9本スポークが特徴の軽量かつ高剛性な鍛造アルミホイールと、新開発のハイグリップゴムを採用するとともに、走行中の接地面積を最大化したハイグリップタイヤを新たに開発しています。

　さらに、これに伴い電子制御サスペンションのセッティングも施しました。軽量化したブレーキと相まって、ばね下重量を大幅に削減し、路面をより確実にとらえ、その凹凸にあわせてタイヤのグリップを最大限使用することが可能となりました。

　高車速域においてもステアリングの修正は最小減に抑えられ、コーナリング時の旋回Gが向上、より速いコーナリングが実現しています。

　さらに、「GT-R Track edition engineered by NISMO」2020年モデルが設定されます。

　日産ワークスである「NISMO」が、最先端のレーシングフィールドで鍛え上げたテクノロジーを投入し、GT-Rほぼそのままのフォルムに、GT-R NISMOの足回りとボディ剛性を融合しました。

　2020年モデルでは、新開発のハイグリップタイヤに専用レイズ製アルミ鍛造ホイールを採用。さらに、圧倒的な制動力を発揮する専用カーボン製セラミックブレーキ、ボディ剛性を高める専用カーボンルーフ、新構造の専用RECARO製シートもオプション設定するなど、レースで鍛え上げたピュアなパフォーマンスを体現したモデルになっています。

「GT-R Track edition engineered by NISMO」の価格（消費税込10％込）は、1463万6600円です。