【今日はなんの日?】スバルがテストコース改修を発表した日
2017年6月19日、スバルは北海道にあるスバル研究実験センター美深試験場のテストコースを改修し、今後の運転支援技術の高度化に向けた技術開発に活用すると発表しました。
スバル、研究実験センター美深試験場の改修を行う
スバルは2017年6月19日、北海道にあるスバル研究実験センター美深(びふか)試験場のテストコースを改修し、今後の運転支援技術の高度化に向けた技術開発に活用すると発表しました。そして2017年10月23日には完成を発表し、11月中に運用を開始したそうです。
美深試験場は冬季雪上試験を目的とした開発拠点として、1995年に北海道の美深町、仁宇布(にうぷ)に開設されました。総敷地面積361ヘクタールの中に、寒冷地走行試験のためのコースに加え、高速走行路やハンドリング路を完備。通年に渡り様々な試験を実施しています。
この試験場が開設されるまでの間、スバルは一般道を使っての走行試験を繰り返していましたが、吹雪などで走行できない日があったり、路面のコンディションが日々変化するため定量的な試験が難しく、現象結果の解明には苦労が伴ったといいます。
また、試験を進めるために必要なクルマ置き場や作業場所は、地元の牧場主さんが快く納屋を提供してくれるだけでなく、1980年ごろまでは宿泊や食事までお世話をしてくれるなど、仁宇布の地元民に支えられてきたそうです。
この改修で新設された美深試験場の「高度運転支援技術テストコース」は既設のコースをベースに、より実際の道路に近づけるような見直しが行なわれました。
まず、全長4.2kmの既存の高速周回路が実際の道路に近い環境となるように、高速道路本線にある「緩やかなカーブ」、高速道路のインターチェンジやサービスエリアを想定した「分合流路」、4車線の道路を想定した「多車線路」、北米のフリーウェイを模した「コンクリート舗装路」を新設します。
そして片側1車線・対面通行を想定した市街地路を新設し、交差点での右折レーンの有無や導流帯など、現実にある形状の道路と、欧州を中心に普及している「ラウンドアバウト(円形交差点)」を再現したのです。
さらに、その他の試験設備として、「総合試験路」の拡張と機能の追加、ならびに場内道路を拡張し、併せて作業や執務を行う「業務棟」を建て直しました。
この改修は、かなり大掛かりな改修となりましたが、発表から運用開始までの期間はわずか5ヶ月。設備投資額は、約30億円とみられています。
そんなスバルは、中期経営ビジョンで掲げる「SUBARUブランドを磨く」取り組みの一環として、総合安全NO.1ブランドを目指し技術開発を進めているそうです。
なかでも運転支援システム「アイサイト」の進化に注力しており、「ツーリングアシスト」を全車標準装備したレヴォーグ、WRX S4なども日本国内で発売。
テストコースを活用することにより、高度化していく運転支援技術に必要な技術開発をさらに加速させてくれることでしょう。
なお、スバルは公式サイト上で、「2020年には「アイサイト」(ステレオカメラ)にデジタルマップ、GPS、レーダーなどミニマムなデバイスを追加することで自動車線変更機能などを実現します。
また、交差点での自動車、自転車、歩行者との衝突事故を防止する技術の実現も目指します。SUBARUは、これからも個性豊かな魅力ある確かなクルマづくりを貫き、お客様に「安心と愉しさ」を提供していきます」と掲載。
スバルらしさを貫きながら「安心と愉しさ」を提供すべく、研究実験センターの改良にも余念がないということでしょう。
【了】
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。