オールシーズンタイヤについて考えてみた 横浜ゴム「ブルーアース4S」
横浜ゴムのオールシーズンタイヤ「ブルーアース4S」は、ここ数年欧州で注目を浴びています。日本でも幾つか発売されているオールシーズンタイヤの実力とは!?
欧州で注目されているオールシーズンタイヤとは?
1月末に北海道旭川にある横浜タイヤの冬季テストコースでスタッドレスタイヤ勉強会・試乗会が行われたので報告したいと思います。
今回のテーマはオールシーズンタイヤです。近年欧州でオールシーズンタイヤに注目が集まっているそうです。ドイツではここ数年でドイツ国内のタイヤ需要の10%を占めるまでに成長しているそうです。日本でも幾つかのオールシーズンタイヤが発売され注目を集めています。
ところで、オールシーズンタイヤとはどんなタイヤなのでしょう。
たとえば、サマータイヤを雪道で使うとツルツル滑ってとてもじゃありませんが危なくて走ることができません。逆にスタッドレスタイヤを真夏に履くとゴムがぐにゃぐにゃしてしまいシャキッと走ることができなくなってしまいます。
オールシーズンタイヤは、夏はサマータイヤ(一般的なタイヤ)のように使うことができ、走った感じもサマータイヤのよう。それでいて雪道でも走ることができ、通年を通してこのタイヤ1つで過ごすことができるタイヤなのです。
ポイントはタイヤのトレッドと呼ばれる、路面に接地している部分のゴムにサマータイヤとスタッドレスタイヤの中間くらいの特性のゴムを使っているのです。ゴムを夏寄りにするか冬寄りにするかはメーカーのさじ加減次第。どんなキャラクターのタイヤを作りたいかによります。
ドイツでは現在法律で冬季はウインタータイヤを履かなければならないことになっています。言葉の定義が難しいのですが、ウインタータイヤは広い意味でスタッドレスタイヤを含めた冬用タイヤと考えてください。
冬用タイヤの満たす要件は、欧州ではスノーフレークマークと呼ばれる山に雪の結晶をあしらったマークを取得していることです。オールシーズンタイヤもスノーフレークマークがついていればウインタータイヤと認められます。
つまりドイツでウケているのは、これまで夏はサマータイヤ、冬はウインタータイヤを履かなければならなかったのが、オールシーズンタイヤ1つで通年を過ごせるからなのだそうです。経済的というわけです。
ちなみに日本では「M+S」「スノーフレークマーク」「STUDLESS」のいずれかがタイヤに表記されていれば冬用タイヤとしてチェーン規制時にもチェーン装着しなくてもOKになります。