新車149万円からだった! トヨタの「小さな7人乗りミニバン」がスゴイ! 全長4.2m未満&4WDも設定! わずか3年余りで姿を消した「パッソセッテ」とは
全長4.2m未満のボディに3列シートを備え、新車149万円から販売されたトヨタ「パッソセッテ」。発売直後は約5000台を受注したものの、販売期間は3年余りにとどまりました。同じ時期に復活した初代「シエンタ」と、どのような違いがあったのでしょうか。
小さくても7人乗れる! 実は初代「シエンタ」より長かった!?
普段の買い物や送迎から、大人数でのお出かけまで。そんな使い方を想定し、全長4.2m未満のボディに7人分の座席を収めたクルマが、トヨタ「パッソセッテ」です。
2008年12月25日に発売され、全国のトヨタカローラ店を通じて販売されました。発売時の価格(消費税込)は、X・2WDの149万円から、S・4WDの203万3000円まででした。
車名の「セッテ」はイタリア語で「7」を意味し、パッソブランドの7人乗りモデルであることを表しています。トヨタとダイハツが共同で企画し、開発と生産はダイハツが担当。ダイハツからトヨタへ供給するOEM車で、ダイハツ版は「ブーンルミナス」として販売されました。

ボディサイズは、標準タイプで全長4180mm×全幅1695mm×全高1620mm。エアロタイプのSなどは全長4195mmで、いずれも4.2m未満に収まっています。
ここで比較すると興味深いのが、初代シエンタとの大きさの違いです。初代シエンタの全長は4100mm、全幅は1695mm。パッソセッテの標準タイプは、幅が同じでも全長は80mm長く設計されていました。
パッソセッテは、前後の車軸の間隔を示すホイールベースを、ベースの初代パッソから310mm延長した2750mmとし、室内長2550mmを確保。最小回転半径は5.2mに抑えています。
座席は前から2人・3人・2人の配置です。2列目と3列目を倒せばフラットな荷室をつくることもでき、乗る人数や荷物の量に合わせて使い分けられました。
主なユーザーとして想定していたのは、子育て中の女性です。後席には、一般的な乗用車と同じ前ヒンジ式のドアを採用していました。
スライドドアではありませんが、開口幅は935mm(トヨタの社内測定値)と広く取り、3列目への乗り降りやチャイルドシートの載せ降ろしに配慮。運転席も自然な姿勢で乗り降りできる高さを考えて設計されていました。
エンジンは最高出力109PS・最大トルク141Nmを発揮する1.5リッター直列4気筒の「3SZ-VE」型で、4速ATを組み合わせています。駆動方式は2WDと4WDを設定し、10・15モード燃費はそれぞれ15.6km/L、14.6km/Lでした。
安全装備では、3列すべてをカバーするカーテンシールドエアバッグを含む6エアバッグを、Xを除くグレードに標準装備。Xにもメーカーオプションで設定されていました。
「シエンタ」が復活! 同じ7人乗りでもドアと減税対応に違い
発売直後の反応は好調でした。トヨタの発表によると、2008年12月25日から2009年1月31日までの受注は約5000台。月販目標の3000台を上回る立ち上がりとなっています。
扱いやすいボディと広い室内、外観や内装のデザイン、簡単なシートアレンジなどが、主な好評点として挙げられていました。
その後、パッソセッテの販売期間中に、もう一台の小型ミニバンが再び店頭に並びます。初代シエンタです。
シエンタは2010年にいったん販売を終えたものの、改良を受けて2011年6月13日に再発売されました。当時のメディアなどでは、顧客からの強い要望を受けて生産・販売を再開したと報じられています。
両車の違いのひとつが、後席ドアの開き方です。シエンタは後席両側にスライドドアを採用していました。
ヒンジ式ドアは横方向に開くため、その分のスペースが必要です。一方、車体に沿って開くスライドドアは、隣のクルマとの間隔が限られる場所でも開閉しやすい特徴があります。子どもの乗り降りを手伝う場面では、こうした違いも使い勝手に関わります。
購入時の税負担にも違いがありました。
2009年4月に始まったエコカー減税は、一定の環境性能を満たすクルマの自動車取得税や自動車重量税を軽減する制度です。パッソセッテは対象に入りませんでした。
一方、再発売時のシエンタは、2WD車の10・15モード燃費を19.2km/Lに向上。環境性能の条件を満たし、自動車取得税と自動車重量税が50%減税されました。
車両価格に加え、減税の有無も購入時の負担に関わっていたのです。
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パッソセッテの販売は2012年3月に終了し、その期間は約3年3か月にとどまりました。
149万円からという価格や、全長4.2m未満で7人が乗れるパッケージ、使い分けられるシートアレンジなど、日常での便利さを考えた工夫を備えていたモデルです。
同時期のシエンタと比べると、同じ「小さな7人乗り」でも、ドアの開き方や減税への対応に違いがありました。乗れる人数やボディサイズに加え、毎日の乗り降りや購入時の負担まで見比べると、両車の特徴がより具体的に見えてきます。




















