実質182万円! スズキ新型「軽自動車」まもなく発売! 人気「ハスラー」と同等価格でコスパ最強! 新型「e SKY」注目すべき“一番オトク”なグレードとは
スズキは2026年11月16日、軽乗用BEVの新型「e SKY(イースカイ)」の販売を開始します。3つのグレードが用意される新型e SKYですが、お買い得なのはどのグレードなのでしょうか。カーライフジャーナリストの渡辺陽一郎氏が詳しく解説します。
3つのグレードでどれを買うのが一番お得?
スズキは、同社初の軽乗用BEV(バッテリーEV:電気自動車)の新型「e SKY(イースカイ)」を2026年11月16日に発売します。
BEV(エンジンを搭載しない純粋な電気自動車)は、走行中に二酸化炭素を含めた排出ガスを発生させず、環境性能の優れたクルマとされます。
しかし日本の普及率は低い状況です。直近では増加傾向ですが、新車として販売される乗用車の4%程度です。
販売が低迷するBEVですが、本来軽自動車とは親和性が高いものです。なぜなら軽自動車は、一戸建ての世帯で買い物などに使うセカンドカーとして利用されることが多いためです。
この場合、遠方に出かける時には小型/普通車のファーストカーを使うので「BEVは1回の充電で走れる距離が短い」という欠点が問題になりにくいのです。
また一戸建てなら、充電設備も設置しやすい利点もあります。これらの事情により、日産「サクラ」、ホンダ「N-ONE e:」など、軽自動車規格のBEVが比較的堅調に売られています。

そこで軽自動車を中心に手掛けるスズキは、2026年10月6日に、軽自動車サイズのBEVとして新型e SKYを発表しました。
納車を伴う発売は11月16日で、販売店では「納期は今のところ不明。試乗車は11月下旬に配車される」としています。
今回は、注目される新型e SKYの買い方について考えてみましょう。
まず新型e SKYのバリエーションですが、パワーユニットは1種類で、足まわりの設定やタイヤサイズも全車共通です。1回の充電で、310kmを走行できます(WLTCモード)。
新型e SKYのグレードは、ベーシックなA(212万円)、中級のG(239万円)、上級のX(279万円)です(価格はすべて消費税込、以下同)。
パワーユニットなどは全車共通ですから、グレード間の違いは装備です。
まず最も安価なAは、価格が安い代わりに急速充電器を使えません。普通充電器のみなので、走行中に電欠の心配が生じた時、急速充電器を使って応急的な充電をすることができません。
またAは、ヒーターを使っている時の消費電力を抑えるヒートポンプシステム、少ない電力で体感的な寒さを和らげるステアリングヒーターや前席シートヒーターも装着されません。冬季には電力消費量が増える可能性があります。
このほかAは、リヤワイパー&ウォッシャー、電動格納式ドアミラー、運転席の着座位置を上下調節するシートリフターなども省きました。
つまり充電設備を備えた営業所の近隣だけを移動するなど、ビジネスユーザーをメインの対象としたグレードですから、一般的な選択肢ではありません。
一般ユーザーに幅広く推奨できる新型e SKYの買い得グレードは、中級のGです。
先に挙げたAに装着されない急速充電機能、ヒートポンプシステム、ステアリング/前席シートヒーター、リヤワイパー&ウォッシャーなどをすべて標準装着しています。内装の装飾も加わり、使い勝手や質感を向上させました。
Gの価格はAよりも27万円高いですが、プラスされる装備や装飾を換算するとおよそ30万円に相当します。GはAに比べて実用装備を充実させ、価格は3万円ほど割安に抑えました。
そしてGには、全方位モニター付ディスプレイオーディオ・スズキコネクト対応通信機装着車も用意されます。
このセットオプションには、10.1インチ画面のディスプレイオーディオ、車両の死角を効果的に補う全方位モニター、通信機能、USB電源ソケットなどが含まれ、スピーカーも4個追加されて6個に増えます。
これだけの内容で、全方位モニター付ディスプレイオーディオ・スズキコネクト対応通信機装着車の価格アップは20万円ですから、この装備が欲しいユーザーなら選ぶ価値も高く、ベースのGと併せて買い得な仕様といえます。
最上級グレードのXには、Gの装備に加えて、全方位モニター付ディスプレイオーディオ・スズキコネクト対応通信機、運転支援機能のアダプティブクルーズコントロール、ETC2.0車載器、100V・1500Wの電源コンセント、IRカット機能付フロントガラス、アルミホイールなどが標準装着されます。
Xの価格はGよりも40万円高いのですが、このうちの20万円は、全方位モニター付ディスプレイオーディオ・スズキコネクト対応通信機のオプション価格で埋まります。
そうなるとそのほかの装備は、残りの20万円で装着されることになります。加わる装備を価格に換算すると23万円相当ですから、Xも買い得です。
ただしXに加わるアダプティブクルーズコントロールとETC2.0車載器は、高速道路やバイパスなどを頻繁に走らないと使う機会が乏しく、アルミホイールも実用的に必要な装備ではありません。
したがって新型e SKYの買い得グレードはGで、Xは軽自動車のBEVでも高速道路を走る機会があり、アダプティブクルーズコントロールなどの付加価値が欲しいユーザーにとっては割安な存在となります。
今後新型e SKYに対してメーカーが改善すべきは、100V・1500Wの電源コンセントでしょう。
今はXの専用装備ですが、電気ポットやホットプレートなど調理家電も使え、災害時にも役立ちます。この装備は、GやAでもオプション装着を可能にすべきです。
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以上のように新型e SKYで最も買い得なグレードはGで、国が交付するCEV補助金額の56万8000円を引くと、実質価格は182万2000円に収まります。
この金額を、エンジンを搭載するスズキの軽自動車に当てはめると、スーパーハイトワゴン「スペーシア」にエアロパーツを装着してマイルドハイブリッドも搭載する人気の「カスタム ハイブリッド GS」(180万1800円)、SUV風の「ハスラー ハイブリッドX ターボ」(183万7000円)と同等です。
スズキは「新型e SKYはBEVである以前に軽自動車」と説明しており、特に買い得グレードのGは、販売が好調なスペーシアやハスラーの中心グレードと購入予算を合わせました。
販売店では、前述の通り「納期などは不明」としていますが、新型e SKYの1か月の目標販売台数は1000台と少ない設定です。スペーシアの月販台数のおよそ7%ですから、納期が遅延する心配もあります。
そうなると早めに契約したいところですが、国が交付する補助金は、2026年12月上旬に受け付けが終了する可能性も高い状況です。
新型e SKYに限らず、BEVは納期をきちんと確認して、補助金の交付を受けられるタイミングで購入する必要があります。
販売店のスタッフにもしっかりと相談してみましょう。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。


































































































