日産「“新型”エルグランド」に注文“殺到”! 「アルヴェル」からの“乗り換え”も多発! 16年ぶり刷新で「1.5リッター4WDハイブリッド」搭載した“高級ミニバン”が販売店でも話題に
日産が2026年7月に発売した新型「エルグランド」について、販売店に最新情報を聞いてみました。
新型「エルグランド」好調 発売直後過ぎた「今」狙う人も
2026年7月16日、ついにデビューした日産新型「エルグランド」。
発売から2か月以上が経過したユーザーから寄せられた反響や最新の納期について、首都圏の日産ディーラーに問い合わせてみました。
「国産高級ミニバン」というジャンルは、いまやファミリー層だけでなく、法人需要のなかでもすっかり定着した存在です。このカテゴリーの元祖といえるのが、1997年5月にデビューした初代エルグランドです。
押し出しの強い外観、広く豪華な室内空間、そしてパワフルなエンジンと走行性能を兼ね備え、「高級ミニバン」という新しいジャンルを切り開いた1台といえるでしょう。
生活感のある「ワンボックスカー」とは一線を画し、高級感とスポーティさを兼ね備えたエルグランドは、市場からも高い評価を獲得。
こうしてエルグランドは2002年5月に2代目へとフルモデルチェンジを果たしますが、奇しくもわずか1日違いのタイミングで初代トヨタ「アルファード」もデビューしています。
これまで、さまざまなモデル・ジャンルで繰り広げられてきた「トヨタvs日産」のライバル関係が、高級ミニバン市場でも繰り広げられることとなりました。
アルファードは順調にモデルチェンジを重ねていき、「国産高級ミニバン」カテゴリーにおいて不動の地位を確立したいっぽうで、迎え撃つ側となったエルグランドは、2010年8月に3代目へとフルモデルチェンジしたタイミングで、FF(前輪駆動)ベースの低重心プラットフォームを新たに採用。
スポーティなミニバンとしての性格を強めたところ、当初よりも人気が衰えることになりました。その後もマイナーチェンジや一部改良を重ねながら、実に15年にもわたって生産・販売が続けられることになり、晩年の販売はもはや風前の灯火となっていました。
このまま「エルグランドは消滅してしまう」のかという気配すら漂うなか、2025年2月、日産は経営改革の一環として「国内市場に新型大型ミニバンを投入する」と発表し、「いよいよエルグランドがフルモデルチェンジするのでは」という期待が一気に高まりました。
そして同年4月、その期待どおり新型ミニバンが次期エルグランドであることが正式に発表され、10月の「ジャパンモビリティショー2025」で世界初公開、2026年7月の発売となったのです。

16年ぶりのフルモデルチェンジを経た4代目の新型エルグランドが掲げたコンセプトは「The private MAGLEV」。「リニアモーターカー」をデザインモチーフとし、「時を超えて受け継がれる日本のDNAを具現化した」というデザイン哲学、「タイムレスジャパニーズフューチャリズム」を前面に押し出しています。
外観には日産の最新モデル群に共通する、日本的なモダンさをまとった「タイムレスジャパニーズフューチャリズム」の要素が取り入れられました。組子模様をモチーフとしたフロントグリルや、日本庭園の「間」から着想を得たという面構成などにより、落ち着いた高級感を演出しています。
デザイン、パワートレイン、安全性能に至るまで、あらゆる要素が刷新されたほか、内装も大幅に近代化されています。
メーターとインフォテインメントディスプレイを一体化した14.3インチの大型ディスプレイを採用したほか、木目調パネルとシームレスに一体化させた美しいパネル構成が特徴です。
これに加え、キルティングや木目パネルといった凝った加飾を各所にちりばめ、アンビエントライトや22スピーカーのプレミアムサウンドシステムも搭載するなど、高級ミニバンにふさわしい仕立てとなっています。
ボディサイズは全長4995mm×全幅1895mm×全高1975mm、ホイールベースは3000mmです。
ライバルであるトヨタ「アルファード」(全長4995mm×全幅1850mm×全高1935〜1945mm)と並べても、街中で見劣りしない存在感を放つサイズといえます。
パワートレインには、新設計の発電専用1.5リッターエンジンと、モーター・発電機・インバーター・減速機・増速機を統合した「5-in-1 e-POWERパワートレインユニット」からなる「第3世代e-POWER」のハイブリッドシステムが採用されています。
さらに、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」の最新バージョンも搭載されました。
先進運転支援システムでは、渋滞時に時速50km以下でハンズオフ走行が可能な最新の「プロパイロット」を備えるほか、上位モデルにはより高度な支援機能を持つ「プロパイロット2.0」も用意され、ドライバーの疲労軽減と安全性の向上に寄与しています。
車両本体価格は、ベースグレード「X e-4ORCE」が689万7000円、上級仕様の「G e-4ORCE」が757万9000円です。
そのほか、日産の関連会社である日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)のプレミアムカスタムカー「AUTECH(オーテック)」シリーズをはじめ、ショーファーモデル「VIP(ビップ)」、乗り降りしやすい「ステップタイプ」も設定されています。
いよいよ街中で見かける機会が増えてきた新型エルグランド。その後の反響や納期について、9月下旬に首都圏の日産ディーラーに話を聞いてみました。
「報道にもあるように、おかげさまで受注好調です。8月末の時点で9000台を超える受注がありました。
人気のグレードは上級仕様のG e-4ORCEが57%とダントツで、2位はAUTECHが15%、3位はVIPで10%です。当店の傾向も同じです。
エルグランド復活を心待ちにしていただいたお客様にようやくお届けできるようになりました。
直近のご納期は、4~5か月が目安です」
他の日産ディーラーにも問い合わせてみました。
「ひと頃よりは落ち着きましたが、むしろそのタイミングを狙ってご来店いただくお客様も結構いらっしゃいます。
先代モデルのアルファード&ヴェルファイアにお乗りのお客様が、『話題の新型エルグランドを見てみよう』とご来店いただくケースが多いですね。
反応はさまざまで、デザインが好みだというお客様がいらっしゃるいっぽうで、内装のスイッチ類の使い勝手はアルファード&ヴェルファイアの方がいいとおっしゃる方もいらっしゃいました。
事実、8月末の時点で9000台受注したなか、15%くらいのお客様がアルファード&ヴェルファイアからのお乗り換えだと聞いております。
洗練されたデザインや内外装の質感、モデルバリエーションなど、エルグランドならではのアピールポイントはたくさんあるので、しっかりと訴求していきたいですね」
アルファード&ヴェルファイアの2強ともいえる「国産高級ミニバン」市場。新型エルグランドは風穴を開けることができるでしょうか。今後の販売台数の推移にも期待しましょう。
Writer: 松村透
株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当。カーメディアの運営サポートや企画立案・ディレクションが得意分野。またオーナーインタビューをライフワークとし、人選から取材・撮影・原稿執筆・レタッチ・編集までを一手に担う。現在の愛車は、1970年式ポルシェ911S(プラレール号)と2022年式フォルクスワーゲン パサートヴァリアント。




























































