7年ぶり全面刷新! 新型「“スポーツ”セダン」発表! 全長4.7m級の「ちょうどいいサイズ」&2Lターボエンジン搭載! 定番の“直6ターボ”もあるBMW「3シリーズ」独国仕様に注目
BMWは2026年9月30日、新型「3シリーズ」をドイツで発表しました。8代目へと進化した新型では、3リッター直列6気筒ターボ×4WDモデルを設定するほか、BEV(電気自動車)の「i3」もラインナップされます。どのようなモデルに進化したのでしょうか。
新世代へ進化した8代目「3シリーズ」
2019年、現行型となる7代目の「3シリーズ」が投入されました。2025年には、1975年に誕生した初代以来50周年を数えています。現行型は、進化を繰り返してきたとはいえ時間経過は長め。次期型の投入が待ち望まれていました。
そして2026年9月、ノイエ・クラッセ(新世代)を掲げるBEV(電気自動車)の「i3」を正式発表。ICE(内燃機関)を積む新型3シリーズはどうなるのかと思っていたところ、筆者(萩原秀輝)の想像を覆し同時に登場したのです。
すでに、i3はエクステリアやインテリア、メカニズムを紹介済み。エクステリアのサイドビューを確かめると、スペース的に直列6気筒エンジンを積むのは無理そう。あるいは、4気筒エンジンだけを搭載するのかと心配していました。
エクステリアとインテリアのデザインは、i3も3シリーズもノイエ・クラッセに基づいています。そのため、一見すると変わりがないように思えます。ですが、ボディ周りの諸元を比べると共通する数値がありません。つまり、デザインは同じように見えてもプラットフォームは異なるわけです。
実際に、3シリーズのボディサイズは全長4765mm×全幅1850mm×全高1455mm、ホイールベース2860mm。フロントのオーバーハングはi3よりも35mm短く、フロントの車軸をより前方に配置しています。一方で、ボディのフロント部はi3よりもかなり長く取られています。これならば、直列6気筒エンジンを搭載することも可能になります。
だからこそ、次期型3シリーズは頂点に「M350 xDrive」をいきなり投入。3リッターの直列6気筒ターボエンジンは、3シリーズ用としては過去最強の426馬力を発揮。この数値は、先代の初期型M3が得ていた431馬力に迫ります。いや、18馬力が上乗せされる48Vマイルドハイブリッドのモーターがアシストする場面ではM3を超えるかもしれません。
しかも、M350は新たにドリフトモードを採用。センターディスプレイから起動でき、フルタイム4WDのxDriveがフロントへの駆動配分を停止しFRに。Mスポーツディファレンシャルとの組み合わせにより、クローズドエリアなら大胆なドリフト走行を楽しむことができるでしょう。
なお、この機能の導入は2027年から。それ以前に納車されていても、リモートソフトウェアアップデートを通じて有効化できる予定とのことです。
また、電子制御によりダンパーの減衰力を連続可変制御するアダプティブMサスペンションを標準装備しています。正確な操縦性と優れた安定性を実現し、乗り心地の快適性も損なわないことは間違いありません。
気になるのは、ステアリングの切れ味が滑らかで軽やかになっているかどうかです。この切れ味は、近年のBMWではトレンドになっています。ですが、現行型の3シリーズは進化により改善はされていますが、トレンドに乗り切れていません。ただ、ノイエ・クラッセとして先行投入されたiX3はトレンドを極めているので、期待していいと思います。
ちなみに、次期型3シリーズには2仕様の2リッター直列4気筒ターボエンジンも用意。どちらも48Vマイルドハイブリッドを組み合わせ、320用は211馬力、318用は156馬力を発揮。外部電源による充電が可能なプラグインハイブリッド搭載モデルも、1年以内に追加されます。日本仕様がどうなるかの発表はありませんが、どのパワーユニットも満足度が高い走りを獲得していることは確実です。

i3の主力となる「50 xDrive」については、2026年7月に日本市場で投入済みのiX3の走りに準じているはずです。それでも、i3のほうが80kg軽量であり、車高が155mm低く重心も下がるため、スポーティさはより際立つと断言できます。
実際に、フロントとリアにモーターを積み469馬力を発揮することは同じですが、0-100km/h加速は4.9秒から4.7秒に短縮。しかも、軽量化と車高が低くなり空気抵抗が低減した効果などで、最大航続距離はWLTPモードでiX3の805kmよりも大幅に伸びて912kmに達しています。
また、iX3にはない「i3 40 xDrive」も投入。フロントとリアのモーターは合わせて374馬力を発揮します。最大航続距離はWLTPモードで710kmとなりますが、コストがかさむ高電圧バッテリーは108.7kWhから82.8kWhに容量を抑制。日本市場に導入されるとすれば、車両価格の値ごろ感が増しそうです。
さらに、2027年には超高性能な「i3 M60 xDrive」がMパフォーマンスモデルとして追加されます。
注目したいのは、iX3には採用されていない、ダンパーの減衰力を連続可変制御するアダプティブサスペンションがオプションで用意されていること。iX3の場合は、路面により後席の乗り心地が硬めに感じることがあります。それが改善されれば、i3の魅力は一段と高まるでしょう。
i3と3シリーズは、先進的な運転支援装備も充実。特に、モーターウェイ・アシストは21カ国に向けて130km/hまでのハンズフリー運転を実現。日本市場もその対象国に入っているだけに、試乗の機会が待ち遠しくてなりません。
Writer: 萩原秀輝
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。在学中からフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、同時期にツーリングカー・レースにも参戦。豊富なクルマの知識とドライビング理論を活かし、自動車メーカーなどが主催する安全運転教育の講師を数多く務めた経験を持つ。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

































































