えっ…「乗せるだけ」じゃダメなの!? 使わないと致死率「5.3倍」の危険も! 意外と知らないチャイルドシートの“正しい使い方”とは
警察庁と日本自動車連盟(JAF)は2026年9月15日、チャイルドシートの使用状況について全国調査の結果を公表しました。6歳未満の子ども全体のチャイルドシート使用率は前年より増加したものの、依然としてチャイルドシートの取り付け状況や子どもの着座状況に課題がみられます。
気をつけたいチャイルドシートの取り付け・着座状況とは
現在チャイルドシートは、6歳未満の幼児をクルマに乗せる際に使用が義務付けられています。仮に幼児を乗せてクルマを運転するときにチャイルドシートを使用しなかった場合、「幼児用補助装置使用義務違反」に当たり、違反点数1点が加算される可能性があります。
また何より、子どもをチャイルドシートに座らせていないと、万が一の事故の際に子どもが衝撃でフロントガラスや座席に叩きつけられたり、車外に放り出されたりする危険があります。
警察庁が公表している「自動車同乗中(6歳未満幼児)のチャイルドシート使用有無別致死率比較(2021年~2025年合計)」によると、事故時にチャイルドシートを使用していなかった場合の致死率は、適正に使用していた場合と比べて約5.3倍高いことが分かっています。
そのような状況の中、警察庁および日本自動車連盟(JAF)は2026年9月15日、チャイルドシートの使用状況等についての全国調査の結果を公表しました。
この調査は、2026年5月9日から5月31日までの間に、全国各地でチャイルドシートの使用状況や取り付け状況などを調べたもので、警察庁とJAFが毎年合同で実施しています。
まず、全国99箇所で1万2914人を対象におこなったチャイルドシート使用状況の調査では、使用率が84%と前年の82.4%から1.6ポイント増加し、調査開始以来最高値となりました。
ただし、年齢層別のチャイルドシート使用率をみると、「1歳未満」が94.8%、「1歳~4歳」が86.9%、「5歳」が65.7%となっており、年齢が上がるにつれて使用率が低くなる傾向がみられました。

また、全体の16%を占めるチャイルドシート不使用の内訳は「車両シートにそのまま着座」が6.5%、次いで「大人用シートベルト着用」が4.2%、「チャイルドシートにそのまま着座」が3.4%、「保護者の抱っこ」が1.9%でした。
ベルトをせずにクルマの座席やチャイルドシートにそのまま座らせる行為はもちろんですが、大人用のシートベルトを着用させる行為についても、シートベルトが子どもの首やお腹に引っかかり、かえって危険になってしまうことがあります。
加えて、保護者の抱っこについても、事故時の衝突で子どもを投げ出してしまったり、子どもを大人の体で押しつぶしてしまったりするおそれがあるため、きちんとチャイルドシートを使用することが大切です。
次に、全国8都道府県・16箇所で434シートを対象におこなったチャイルドシートの取り付け状況調査では、正しく取り付けられていた割合が77.6%であり、残りの22.4%が使い方を誤る「ミスユース」の状態でした。
なお、乳児用・幼児用シートともに、「腰ベルトの締め付け不足」が最も多いミスユースでした。警察庁およびJAFはワンポイントアドバイスとして、「膝などを使って体重をかけ、車の座面にチャイルドシートを沈み込ませて、シートベルトでしっかりと取り付けましょう!」と呼びかけています。
そして取り付け状況に加え、チャイルドシートの着座状況についても課題が明らかになっています。全国8都道府県・16箇所で651人を対象にした着座状況の調査では、しっかり着座できていた子どもが58.7%であり、正しく座れていないミスユースが41.3%という結果でした。
具体的には、乳児用・幼児用シートで「ハーネスの締め付け不適正」のミスユースが最も多く、学童用シートでは「座席ベルトのよじれ・ねじれ」や「肩ベルトの通し方間違い」など、ベルトの使用方法に問題が多くみられました。
子どもが正しく着座できていない場合、チャイルドシートを使用していても事故や急ブレーキなどの際に思わぬ怪我をする可能性があります。
上記調査を踏まえると、チャイルドシートは取り付け方法だけでなく、子どもが正しく座れているかという点にも留意することが重要です。
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チャイルドシートを使用しない理由として、SNSなどでは「子どもが嫌がる」「短距離だったら面倒でつけない」などの声が上がっています。
しかしチャイルドシートを使用しないと、原則として交通違反に該当する上、事故の際に子どもの命を脅かすおそれがあります。たとえ短時間・短距離の移動であっても、チャイルドシートの使用を心がけましょう。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

















