「見物人も捜査対象です!」 愛知県警が“公道ドリフト”に異例の警告! 「見に行くだけなら問題ない」は間違い!? 湾岸エリアの逮捕劇とは
愛知県警は2026年9月3日、公式SNSで、名古屋港湾岸エリアにおいてドリフト走行をした運転者3人を逮捕したと発表しました。また、「見物人のドリフト助長行為も捜査対象です」と強い注意喚起をしています。
「見に行くだけなら問題ない」は本当? 暴走行為を助長する行為や無断立入りに要注意
愛知県警交通部は2026年9月3日、公式Xにおいて次のように投稿し、危険なドリフト走行への注意を呼びかけました。
「名古屋港湾岸エリアでドリフト暴走をした運転者(日本人1人、外国人2人)を、9月3日に逮捕しました。見物人のドリフト助長行為も捜査対象です。公道でのドリフトをしない、させない、見に行かない」
この事案は2026年7月5日、愛知県弥富市内の路上で、トルコ国籍の29歳と26歳の男、そして岐阜市に住む19歳の男が普通乗用車を連ねてドリフト走行をしたというものです。
さらに男ら3人は、共同して著しく道路における交通の危険を生じさせた上、著しく他人に迷惑をおよぼすこととなる行為をしたなどとして、9月3日に道路交通法違反(共同危険行為等の禁止)などの疑いで逮捕されました。
共同危険行為の具体例としては、集団での「広がり通行」や「蛇行通行」、「信号無視」などの暴走行為が挙げられ、道路交通法第68条によって禁止されています。
逮捕された3人については、弥富市にある鍋田ふ頭や名古屋市港区にある金城ふ頭でドリフト走行を繰り返していたとみられ、警察が関連を調べています。
また、上記の愛知県警の投稿では、「見物人のドリフト助長行為も捜査対象」と強い口調で注意喚起しています。
実際のところ、見物客が現場でドリフト行為をもてはやしたり、SNSなどを通じて走行を呼びかけたりすることで、より過激で危険な走行が助長されてしまうケースがあり、問題視されています。
愛知県の「暴走族等の追放の促進に関する条例」第4条では、「県民は、暴走行為等を助長するおそれのある行為を行わないよう努めるとともに、県が実施する暴走族等の追放の促進に関する施策に協力する責務を有する」と定めています。
同条に罰則はないものの、愛知県では危険なドリフト走行をはじめとする暴走運転を助長するような行為をおこなわないよう求めています。

なお、都道府県条例によっては、暴走行為の助長に明確な罰則を設けている場合もあります。
その一例として、京都府の「京都府暴走族等の追放の促進に関する条例」第12条では、以下のように暴走行為をあおることを禁止しています。
「何人も、暴走族等の暴走行為又はこれに対する警察の取締りを見物する目的で不特定多数の者が公共の場所に集合した場合において、現に暴走行為をしている者に対し、声援、拍手、手振り若しくは身振りをし、又は旗その他これに類するものを振ることにより、当該暴走行為をあおってはならない」
同条に違反し、京都府の暴走行為助長禁止重点区域で暴走行為をあおった人に対しては、10万円以下の罰金または拘留もしくは科料という罰則が定められています。
これを踏まえると、たとえ見物客でも、集団で暴走行為をおこなう運転者に声援を送ったり手を振ったりして活動をあおった場合には、条例違反として摘発される可能性があります。
そのほか立入りが禁止されている場所に正当な理由なく入り、ドリフト走行を見物するなどした場合、場所や立入り状況などによっては、刑法の建造物侵入罪や軽犯罪法違反などに抵触するおそれもあります。
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2025年12月には、東京都大田区の大井ふ頭において、ドリフト走行を見に来ていた見物客の男性2人にドリフト走行中のクルマが衝突し、足の骨を折るなどの重傷を負わせる事案が発生しており、見物客を巻き込む危険も想定されます。
加えて、ドリフト走行をはじめとする集団での暴走行為は、騒音によって周辺住民に多大な迷惑をおよぼしたり、道路や私有地を傷つけたりするおそれもあります。
見物客が暴走行為を見に行ってはやし立てることも、間接的に他人に迷惑をかけることにつながりかねないため、控えるべきでしょう。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。





















