2年目「NSX GT3」の実力は? 2019年スーパーGT開幕! 大波乱を呼んだ岡山ラウンド【PR】
2019年シーズンのスーパーGT、岡山ラウンドの公式予選がスタート
2019年4月25日、公式練習走行が行われました。しかし、午前中に練習走行では、ひとつの試練がチームを待ち受けていました。
今回、用意したドライ用タイヤ(ヨコハマ製)のうち、ライフの長いハード目なタイヤが路面温度に合わず、十分なグリップを発揮することができなかったのです。
対してソフト目なタイヤはまだ感触がよいものの、これを選べば第一スティントはショートスティントになる可能性が大きくなります。なぜならスーパーGTでは2回の予選があり(Q1/Q2)、決勝のスタートタイヤはこのQ1/Q2で履いたタイヤから抽選で選ばれるからです(Q1で予選を終了した場合は、そのタイヤでスタート)。
一方で、翌日26日の天候は雨の可能性も強く、その際はレインタイヤを履いての出走となるため、とにかく予選で上位に進出することが最優先である、というプランも考えられるという、非常に悩ましい状況だったのです。
結局、公式練習走行では、道上選手が1分26秒072というタイムを刻み、「♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3」はクラス11番手となりました。
■第一回目予選(Q1)
こうして迎えた第一回目の公式予選は、2018年のSUGO大会でも採用された2グループ制で行われました。全出走台数29台を2018年のチームランキングからA/Bグループに分け、それぞれの上位8台がQ2へ進出する方式です。
これは一周の距離が短いサーキットでトラフィックの有無による不公平をなくすための措置ですが、代わりに予選時間は通常の15分から10分へと短縮され、タイヤのウォームアップ性能も問われることとなります。
「♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3」はAグループで出走。Q1を担当したのは大津弘樹選手で、タイヤはハード目のコンパウンドを選びました。
大津選手は、4周目からアタックラップに入り、4番手に浮上。そしてタイヤが作動領域に入った5周目には、1分26秒128を刻みました。翌周のアタックでは僅かにこのタイムを上回ることは叶わず、さらに予選終了間際にタイムを上げたライバルによって順位は5番手に。しかし予選Q1を、無事に突破することができました。
■第二回目予選(Q2)
GT500クラスの予選Q1を挟んだ後、15:38から10分間で予選Q2が開催されました。
大津選手からのフィードバックを受けた道上選手は、さらなるグリップの向上を求めてソフト目のコンパウンドを投入。26日の決勝レースをレインタイヤでスタートする可能性も含め、上位進出をかけて予選に臨みました。
そして道上選手は、早い段階からタイムボードの上位に進出。3周目には1分29秒843を刻み、タイムボードのトップに浮上。さらに翌周の本格的なアタックラップでは1分26秒103のタイムを刻み、2番手となります。
しかし、ライバルたちのタイムアップも激しく、その順位は徐々に下がって行き、最終アタックを掛けた5周目にはベストを大きく下回り、最終的な順位は13番手という結果に終わりました。
GT300クラスの予選を制したのは、「♯55 ARTA NSX GT3」(高木真一/福住仁嶺)でした。同じNSX GT3ながら、タイヤ戦争の行方を今回制したのはブリヂストン。そして上位4台までをも独占する状態となりました。