2022年1月、ダイハツは軽自動車「アトレー」をベースにした特別仕様車「アトレー プレミアム Ver.」を東京オートサロン2022で初披露しました。

　小型ながらも高級感を追求したこのモデルは、従来の軽バンの概念を覆す存在として注目を集め、今もなおネット上では反響が集まっています。

　アトレーといえば、もともと商用車「ハイゼット」をベースに誕生した軽ワンボックスです。

　小回りの利くサイズと高い積載性を両立し、仕事用だけでなくアウトドアや日常の移動など、多彩なシーンで支持されています。

　キャッチコピーの「第三の居場所」という言葉が象徴するように、家でも職場でもない“自分の時間を楽しむ空間”を提供することを目指したモデルです。

　そのコンセプトをさらに洗練させたのがアトレー プレミアム Ver.です。開発テーマは「クールさと迫力を兼ね備えたプレミアムな世界観」。

　外観デザインは、トヨタの高級ミニバン「アルファード」を彷彿とさせる重厚なフロントフェイスを採用し、見る者に強烈な印象を与えます。

　縦型LEDデイライトを備えたヘッドライトや、大型グリルと一体化したバンパーデザインが特徴的で、「軽アルファード」と呼ばれるのも納得の存在感です。

　ボディカラーには、商用車で多く見られるソリッドホワイトではなく、上品なパールホワイトを採用。

　さらにバンパーやフェンダーなどの樹脂部分も同色で仕上げられており、全体の統一感を高めています。

　ルーフはブラックで塗装され、ボディとの2トーンカラーによる洗練されたコントラストを実現しています。

　足回りには16インチのメッキ＆ブラックホイールを装着し、ローダウンサスペンションによって低重心かつスポーティな印象を演出しています。

　サイドストーンガードやブラックインナーヘッドランプなどのカスタムパーツも組み込まれ、プレミアムな装いに磨きをかけています。

　車内に足を踏み入れると、まず目を引くのがホワイトの本革風シートカバーです。背面と座面にはダイヤモンドステッチが施され、軽自動車とは思えないほどの高級感を漂わせています。

　インテリアパネルも外装同様にブラックとホワイトのツートーン仕様で、シックな雰囲気を演出。

　さらにLEDフロアイルミネーションやカーペットマットプレミアムなど、細部に至るまで上質な仕上げが施されています。

　このアトレー プレミアム Ver.は2022年の展示時点であくまでコンセプトカーとして発表されたものであり、公道での走行や市販化は予定されていませんでした。

　その後も公式サイトやプレスリリースなどで続報は発表されておらず、ファンの間では「いつか市販されるのでは」と期待の声が高まっています。

　またネット上では現在も多くの反響が寄せられています。「このデザインで市販してくれたら絶対買う」「軽でここまで高級感を出せるのはすごい」「アルファード顔なのにアトレーというギャップが面白い」「商用車ベースとは思えない完成度」「キャンプや車中泊に使ったら最高の一台」「こういう遊び心のある車をもっと出してほしい」「軽でもここまでできるという挑戦に拍手」「実物をもう一度見たい」といった声がSNS上を賑わせています。

　こうしたユーザーの熱い反応こそ、ダイハツが追い求める“人々の暮らしに寄り添うモビリティ”の証といえるでしょう。

　アトレー プレミアム Ver.は、単なるカスタムカーではなく、軽自動車の未来を示すひとつの指針として、今も多くの人の心を惹きつけ続けているのです。