「S210（エスニーイチマル）」は、スバルのスポーツセダン「WRX S4」をベースとした「STIコンプリートカー」です。

　500台が限定販売されることになっており、現在、抽選エントリーの受付がおこなわれています。

　一体どのようなモデルなのでしょうか。

　STIコンプリートカーとは、スバルの量産ラインで生産したベース車をSTI（スバルテクニカインターナショナル）が専用工場に持ち込み、架装を施した特別なモデルです。

　S210にはニュルブルクリンク24時間レースに参戦する「SUBARU WRX NBR CHALLENGE」の開発で得られた技術・知見を注ぎ込まれており、ドライバーが意のままに操ることができるモデルを実現しました。

　S210の外観は、空気を整流する新開発のスポーツサイドガーニッシュや、STIドライカーボンリアスポイラーなど、さまざまなエアロパーツを装着し、優れた高速安定性とハンドリング性能を両立しています。

　内装は、ブラック基調のインテリアによって運転に集中できる空間としたほか、赤いプリテンショナー&フォースリミッター付フロント3点式ELRシートベルトや、インテリアの各部にもレッドステッチを加えることで、走りへの期待感と所有する喜びが感じられる室内に仕立てています。

　また、新開発のRECARO製カーボンバックレストフロントシートを採用し、高いホールド性と快適な座り心地を実現しました。

　エンジンは、WRX S4の2.4リッター水平対向直噴ターボエンジンをベースに、吸気系統ではエアクリーナー、吸気ダクト、ターボ前ダクトを新開発。

　排気系統には、新開発の大口径テールパイプを備えた低背圧パフォーマンスマフラーと、砲弾型チャンバーを備えたエキゾーストパイプリアを採用することで、吸排気抵抗を低減しました。

　さらに、ECUは専用にチューニングされ、ベース車を上回る300馬力（開発目標値）を発揮。アクセル操作に対してリニアなトルクレスポンスにより、どのようなシーンでも安心、かつ気持ちの良いアクセルワークが可能となっています。

　トランスミッションは、「スバルパフォーマンストランスミッション（CVT）」を採用。STIコンプリートカー最高峰の「Sシリーズ」では初の“2ペダル車”ですが、エンジン出力特性に合わせて変速特性をチューニングしており、素早い変速レスポンスと高い操縦性をもった駆動力特性を実現しました。

　加えて、ホイールは、ステアリング操舵時の車両応答性を高めるため前後で異なる形状とし、タイヤの接地面積を最適化したSTI製フレキシブルパフォーマンスホイールを装着。専用チューニングの電子制御ダンパーとコイルスプリング、新開発のリアスタビライザーブッシュを採用しました。

　タイヤはミシュラン製のハイパフォーマンスタイヤ「パイロット スポーツ 4S」（255／35R19）を装着します。

　ブレーキは、ブレンボ製フロント18インチベンチレーテッドディスクブレーキと、専用チューニングの電動ブースターを採用。コントロール性に優れたブレーキシステムが備わりました。

　ボディカラーは「WRブルー・パール」「マグネタイトグレー・メタリック」「セラミックホワイト」「クリスタルブラック・シリカ」「サンライズイエロー（有料色）」の5色を用意。サンライズイエローは50台のみの限定カラーとなっています。

　なお、価格は公表されていないのですが、スバル販売店へ問い合わせたところ「870万円（消費税込）で販売される」ということでした。

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　S210は2025年5月22日よりスバル販売店にて抽選エントリーがおこなわれています。エントリー期間は6月29日まで、7月10日に抽選結果が発表される予定。2025年夏頃に発売されます。

　まもなく抽選エントリーが締め切りとなるので、購入を検討している人は早めに申し込みしましょう。