スバルは2025年5月22日、STIコンプリートカー「S210」の抽選エントリーを開始しました。購入には販売店でのエントリーが必要となります。

　STIコンプリートカーとは、スバルの量産ラインで生産したベース車をSTI（スバルテクニカインターナショナル）が専用工場に持ち込み、架装を施した特別仕様のクルマです。

　なかでも「インプレッサ S201 STiバージョン」（2000年）から始まった「Sシリーズ」はSTIコンプリートカーの“最高峰モデル”に位置付けられており、エンジン出力アップや足回り・車体の強化を施し、意のままに走る・曲がる・止まるを可能にしています。

　今回、国内では8年ぶりのSTIコンプリートカーとなるS210では、STIが参戦するニュルブルクリンク24時間レースで培った技術や知見を投入。「SUBARU WRX NBR CHALLENGE」直系モデルとして、ドライバーがより意のままに操ることができる操縦性を実現したモデルとなっています。

　S210はスポーツセダン「WRX S4 STIスポーツR EX」をベースとし、エクステリアに空気の流れを整える新開発のスポーツサイドガーニッシュや、STIドライカーボンリヤスポイラーといった数々のエアロパーツを装着し、高い高速安定性とハンドリング性能を実現。

　インテリアは、新開発のRECARO製カーボンバックレストフロントシートを採用し、高いホールド性と快適な座り心地を提供します。

　また、ブラック基調のインテリアによって運転に集中できる空間を生み出したほか、レッドカラーのプリテンショナー&フォースリミッター付フロント3点式ELRシートベルトやインテリの各部にレッドステッチを加えることで、走りへの期待感と所有する喜びが感じられる内装としました。

　エンジンは、WRX S4の2.4リッター水平対向直噴ターボエンジンをベースに、吸気系統ではエアクリーナー、吸気ダクト、ターボ前ダクトを新開発。

　排気系統には、新開発の大口径テールパイプを備えた低背圧パフォーマンスマフラーと、砲弾型チャンバーを備えたエキゾーストパイプリヤを採用することで、吸排気抵抗を低減しました。

　加えて、ECUを専用チューニングすることで、最高出力はベース車を上回る300馬力（開発目標値）を発揮し、アクセル操作に対するリニアなトルクレスポンスにより、あらゆるシチュエーションで安心、かつ気持ちの良いアクセルワークが可能なエンジン出力特性としました。

　トランスミッションは、スバルパフォーマンストランスミッションを採用。Sシリーズ初の“2ペダル”ですが、エンジン出力特性に合わせて変速特性をチューニングし、素早い変速レスポンスと高い操縦性をもった駆動力特性を実現しました。

　足回りは、ミシュラン製のハイパフォーマンスタイヤ「パイロット スポーツ 4S」（255／35R19）や、ステアリング操舵時の車両応答性を高めるため、前後で異なる形状とし、タイヤの接地面積を最適化したSTI製フレキシブルパフォーマンスホイール、専用チューニングの電子制御ダンパーとコイルスプリング、新開発のリヤスタビライザーブッシュを採用。

　ブレーキは、ブレンボ製フロント18インチベンチレーテッドディスクブレーキと、専用チューニングの電動ブースターを採用することで、コントロール性に優れたブレーキシステムとなっています。

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　S210は500台限定で販売され、ボディカラーは「WRブルー・パール」「マグネタイトグレー・メタリック」「セラミックホワイト」「クリスタルブラック・シリカ」「サンライズイエロー（有料色）」の5色が用意され、サンライズイエローは50台限定です。

　価格は公表されていないものの、スバル販売店への独自取材したところ「870万円（消費税込）」で販売されるということです。

　販売店での抽選エントリーは2025年6月29日までとなっています。