スバルは2024年10月24日、フラッグシップSUVである「レガシィ アウトバック」の受注を2025年3月末で終了すると発表しました。
　
　これは、同時にこれまで36年間続いてきた「レガシィ」の歴史に幕を閉じることを意味します。
　
　そんなレガシィの国内販売が終了することについて、ネット上では多くの反響が寄せられています。

　レガシィシリーズの始まりは1989年。

　初代モデルは、スタイリッシュなデザインと、スバル独自の技術である水平対向エンジンとAWD（四輪駆動）を組み合わせた高い走行性能で人気を集めました。

　当初、4ドアセダンのレガシィとステーションワゴン「レガシィ ツーリングワゴン」がラインナップされ、特にツーリングワゴンはフルタイムAWDによる優れた走行性能と実用性の高さで他メーカーに影響を与え、市場をリードしました。

　1994年には、北米市場向けに最低地上高を上げたクロスオーバーSUV「レガシィ アウトバック」が登場し、翌年に日本でも「レガシィ グランドワゴン」として販売が開始されました。

　その後、時代に合わせて進化をし続け、2003年に「レガシィ アウトバック」へと車名を変更。

　そして、2021年にフルモデルチェンジされた現行モデルの6代目に至ります。

　しかし2024年10月現在、国内でレガシィシリーズとして残っているのは「レガシィ アウトバック」のみ。

　セダンタイプの「レガシィ B4」は2020年に終了し、ステーションワゴンのレガシィ ツーリングワゴンは2014年に「レヴォーグ」へと引き継がれました。

　今回のアウトバック終了により、36年続いたレガシィシリーズの歴史が幕を閉じることになります。

　スバルはアウトバック終了の理由を「国内市場での役目を果たした」とし、今後はより小型のワゴンSUVに集約する方針です。

　レガシィ ツーリングワゴンがレヴォーグへと移行したように、SUVも2023年に登場した日本専用車「レヴォーグ レイバック」に注力するとしています。

　また、スバル初のストロングハイブリッドを搭載した「クロストレック S：HEV」の投入や、2025年度には新型「フォレスター」の国内導入も予定されており、今後のSUVラインナップの展開に期待が寄せられています。

　2024年はレガシィ アウトバックの30周年にあたり、これを記念して特別仕様車が発売されています。

　第1弾の「ブラック セレクション」に続き、第2弾として「30th Anniversary」が公開されました。

　このモデルは、歴代アウトバックの特徴である走行性能、快適性、積載性に加え、スバルのスポーティな走行技術を詰め込んだ集大成といえる1台です。

　エクステリアにはブラックのアクセントが施され、インテリアにはアイボリーとブラックのナッパレザーを使用することで高級感を演出。

　さらに、専用のリヤオーナメントや刺繍が施され、特別感が強調されています。

　この「30th Anniversary」は500台限定で販売され、2024年10月24日から11月10日まで全国のスバル販売店で抽選申し込みが受け付けられます。

　そんなレガシィの国内販売終了に対して、ネット上では「本当に素晴らしいクルマを今までありがとうございました」「日本にステーションワゴンブームを引き起こし他社が追随した功績は大きい、お疲れ様でした」「レガシィとはその名の通り、スバルの大きな遺産だった」「終わることは残念ですが長年の活躍をねぎらいたいです」「憧れていたクルマが生産終了になってしまうのは寂しい」など、レガシィの功績を称えるとともに、販売終了を惜しむ声が多く集まっています。

　なかには「レガシィは今まで所有してきた中で一番運転が楽しいクルマだった」「見た目だけでなく、乗り心地、運転の心地よさ全てが最高でした」「初めて買った中古車がレガシィワゴンで大好きだったなあ」「今乗っているレガシィをできるだけ長く乗っていくぞ」「これまでずっとレガシィを乗り継いで今も乗っている。これからもずっと愛していきたい」など、レガシィの思い出を語るユーザーや、現レガシィオーナーの愛あるコメントも。

　そのほか「いつかまた復活してほしい」「国内でレガシィの名前を再び聞ける日を楽しみに待っています」「ハイブリッドでもEVでもいいからまたレガシィ見たいなあ」など、レガシィの復活を望む声や、「一時代がこうして終わるのだなとしみじみ思います」「スバルそのものも大きく変わった中で、時代の流れを感じますね」「レガシィに変わる次のスバルの時代を作るクルマはなにになるのだろう」など、近年のスバル車ラインナップの変化に着目するユーザーや、今後の展開に期待するコメントも多数寄せられていました。