日産と日産モータースポーツ＆カスタマイズ（NMC）は2024年9月17日、「NISMO（ニスモ）」ブランドが誕生40周年を迎えたと発表しました。
　
　これを記念して、同日にメディア向けレセプションが開催されました。

　NISMOは1984年9月に、日産宣伝部 第3課 大森分室の業務を引き継いで営業開始したことがきっかけです。

　モータースポーツユーザーのためのパーツ販売やユーザーサポート窓口としての役割に加え、日産 追浜工場の特殊自動車実験課が担当していたレース車両開発業務も携わります。

　翌年の1985年からはモータースポーツへの参戦を開始。主に「グループA」「グループC」を主戦場としたほか、1986年から「ル・マン24時間レース」への参戦も開始。星野 一義氏や長谷見 昌弘氏など、伝説的な日産ワークスドライバーたちにより、輝かしい活躍を見せました。

　以後、「スパ24時間レース」などの世界的なレースやグループAの「全日本選手権」など国内でのメジャーレースでも積極的に参戦。現在も「スーパーGT」や「フォーミュラE」でもモータースポーツ活動を続けています。

　さらにNISMOは2022年、旧オーテックジャパンと統合し、新たにNMCとして始動。

　これらのモータースポーツ活動で培った景観や技術を活かし、「GT-R NISMO」や「スカイライン NISMO」などの「NISMOロードカー」（市販車）や、日産車の多くに設定されるNISMOパーツも展開し、一般ユーザーにもNISMOの魂を感じられるさまざまなアイテムを用意しています。

　イベントでは、日産の内田 誠社長やNMCの片桐 隆夫社長のほか、スーパー耐久未来機構（STMO）の理事長である“モリゾウ”こと豊田 章男氏が登場。会場となった日産 グローバル本社（横浜市西区）には初の正式訪問だとし、NISMOの40周年を祝福しています。

「スーパー耐久はNISMOさん、日産さんに支えていただいたといっても過言ではないという風に思っております。

　みんなで一緒に自動車業界を盛り上げてまいりたいという風に思っておりますので、皆さん、これからもご支援よろしくお願いします」（豊田 章男氏）

　さらに、先述の長谷見氏と星野氏に加え、日産とも関係が深く、1984年からレース活動を行っているタレントの近藤 真彦さん、スーパーGTドライバーの千代 勝正選手と高星 明誠選手、日産社員でフォーミュラEのチーフパワートレインエンジニアを務める西川 直志氏によるエピソードトークセッションが開かれています。

　セッションのなかで、長谷見氏と星野氏は出場したレースでNISMOの難波 靖治 初代社長からの叱咤激励を受けた話や、千代選手と高星選手はNISMOブランドを背負う想いを、西川氏もモータースポーツを通じて楽しみを広げることへの意気込みなどを語りました。

　また、近藤さんと星野氏はお互いにブラックの「アリア NISMO」に乗っていると話し、その魅力について語っています。

「星野さんと2人でつい最近までシーマに乗せていただいていたんですけども、新しいクルマに変えるということで、黒のアリアNISMOに乗ってまして。もう僕も気に入って、かっこいいなと思って乗っています」（近藤さん）

　近藤さんと星野氏はアリアNISMOを普段使いしているようで、信号待ちで隣のクルマから視線を浴びることが多く、近藤さんは「（もう1台の所有車である）GT-Rよりも見られる」と、強い存在感を放っていることを明かしました。

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　設立40周年を迎え、NMCの片桐 隆夫社長は以下のように話しています。

「モータースポーツの領域においてNISMOは、新シーズンから本格的に日産の電動化技術が織り込まれる予定のフォーミュラEに加えて、スーパーGTなどで取り組みを開始しているカーボンニュートラル燃料のレーシングカー開発も続け、今後のモータースポーツの発展に貢献すると同時に、クルマを通じたエキサイトメントを追及していきます。

　また、多くのお客さまに御支持いただいているNISMOロードカーに関しても、間もなく欧州で発売予定のアリアNISMOを皮切りに、グローバルにおけるNISMOラインナップを広げていく予定です。

　40年を支えてくれた関係者の皆様に感謝すると共に、次の40年もワクワクを提供していきたいと思います」

　また、日産の内田 誠社長も以下のようにコメントしています。

「今日9月17日、日産のモータースポーツ活動を象徴するNISMOブランドの誕生から40周年を迎えました。日産は創業当初から『他のやらぬことを、やる』という精神でモータースポーツに挑戦してきました。

　そのDNAを体現するNISMOはこの40年間、過酷でエキサイティングな世界のモータースポーツの場で、独自性で溢れる革新的な技術を鍛え、ワクワクするドライビングによりファン、お客様の心を動かしてきました。そして、そのノウハウを受け継いだロードカーシリーズを生み出しました。

　今後もレースを通してエキサイトメントを追求していくことに変わりはありません。NISMOがここまで成長できたのは、チームのスタッフ、ドライバー、そして長年にわたり支えてくださるファン、パートナーの皆様の力があってこそです。

　ともに挑戦し続けることで、我々も成長し、新たな価値と感動を生み出すことができます。今後も皆様と共に喜びを分かち合い、笑顔の場を広げていきたいと思っています」

　なお、日産グローバル本社ギャラリーでは10月15日まで、NISMO 40周年記念特別展示が実施されるほか、12月1日には富士スピードウェイ（静岡県小山町）でファンイベント「NISMO Festival at Fuji Speedway 2024」が開催される予定です。