トヨタの南アフリカ法人は2023年7月に「ルミオン」を発売。
　
　かつて日本市場においても「カローラルミオン」が販売されていたことから、一部のクルマ好きのなかで話題となりました。
　
　一体どのようなモデルなのでしょうか。

　カローラルミオンは、トヨタがカローラシリーズの1台として展開していた小型ハイトワゴンです。

　当時のカローラシリーズは、購入者層の高齢化が進んでいたため、その状況を打破するため2007年にデビュー。

　通常のセダンタイプのカローラよりも広い居住空間を有していることから、ファミリーカーとしての需要も満たすほか、カスタムのベース車としても人気を博していました。

　2009年にはマイナーチェンジを行い後期型も登場しましたが、2015年に生産終了となり、日本でのルミオンの名称は途絶えていました。

　そして2023年7月にトヨタの南アフリカ法人がルミオンを発売。8年ぶりの復活となりました。

　しかし日本で販売されていたカローラルミオンとは直接的な関係はなく、スズキの海外展開モデル「エルティガ」をベースとしたOEM車両です。

　また新たなルミオンはミニバンとして設計されており、ボディサイズは全長4420mm×全幅1735mm×全高1690mm、ホイールベース2740mmで、3列シート7人乗り仕様となっています。

　エクステリアは近代的なデザインで、大きなメッシュのフロントグリルや水平基調のメッキ枠取りが印象的です。

　インテリアはシンプルながらも現代のテクノロジーを搭載。

　インパネ中央にはApple CarPlay対応のナビモニターが設置され、上質感のある車内空間が広がります。

　後部座席も広々としており、ファミリーカーとして最適です。

　パワートレインは1.5リッター直列4気筒ガソリンエンジンで、4速ATまたは5速MTが組み合わされています。

　南アフリカ市場におけるルミオンの価格は30万1400ランド（約268万4500円）から38万6500ランド（約344万2500円）です。

　トヨタの南アフリカ法人ではスズキとトヨタの業務提携により、ルミオンのほか、スズキ「バレーノ」をベースとしたOEM車両のトヨタ「スターレット」や、スズキ「セレリオ」がベースとなっている「ヴィッツ」が販売されており、日本では使われなくなった車名が海外では引き続き使用されています。