アクティブなイメージのSUVにも3列シート車がある！

　広い室内空間で多人数乗車が可能な3列シートを配置したミニバンは、ファミリー層を中心に根強い支持を集めていますが、一方で効率性を重視した箱型ボディに不満を持つ人も、クルマ好き層のなかにはいるようです。
　
　そんなユーザーにとって第2の選択肢となるのが、スタイリッシュなデザインでアクティブなイメージも強い3列シートSUVです。今回は国産3列シートSUVの代表的な3モデルを紹介します。

●マツダ「CX-8」

　2017年12月の登場の以来、根強い人気を誇るマツダのSUVが「CX-8」です。

　同社のデザイン思想「魂動（こどう）」によるスタイリッシュで上質な内外装と、大人でも3列目席までしっかり乗ることができるシートレイアウトを併せ持つのが大きな特徴です。

　毎年のようにこまめな改良を加えつつ進化し続け、2022年11月にも大規模な改良を実施しています。

　2022年登場の最新SUV「CX-60」開発で導入された新技術などをふんだんに盛り込みながら、エンジン性能特性から足回り、シートの着座姿勢まで、細部にわたり改良を加えました。

　加えて改良の目玉として新設定された「Grand Journey（グランドジャーニー）」は、アウトドアを好むファミリーユーザー向けの特別仕様車です。

　エレガントな雰囲気で都会派なCX-8に対し、よりアクティブさを増した専用外装や、明るい色合いの合皮・ファブリックによる内装などにより、新たなキャラクターを生み出しているのです。

　今後はキャンプ場で、さらにCX-8を見かける機会が増えていくかもしれません。

●三菱「アウトランダー」

　三菱「アウトランダー」は、同社を代表するフラッグシップSUVです。

　2021年12月のフルモデルチェンジを機に、国内仕様を全車PHEV（プラグインハイブリッド）にしました。

　PHEVは先代型のアウトランダーでも主力のモデルでしたが、新世代プラットフォームをはじめ、力強さやEV航続距離を増した新型PHEVシステムにより、走りの性能や質感が大幅に向上したのが見どころです。

　また新世代デザインや先進運転支援機能の充実、様々な天候や路面に対応できる7つのドライブモードによる4WDシステムなど、全ての面で刷新されています。

　電動化による高い環境性能はもちろんのこと、車載バッテリーの給電機能によりアウトドアでの家電利用ができるなど、通常のガソリンエンジン車では味わえない使い勝手の良さも魅力といえます。

　そして先代のPHEVモデルになかった3列シート仕様の新設定も注目すべきポイントです。

　しかも3列シート仕様はベーシック仕様以外のすべてのグレードに設定され、選択の幅が広いのも魅力となっています。

●トヨタ「ランドクルーザープラド」

　トヨタの本格四輪駆動車「ランドクルーザープラド」は、現行型で4代目。2列・5人乗り仕様に加え3列・7人乗り仕様が設定されています。

　2009年9月に現行型ランドクルーザー プラドが登場した際に掲げられた開発テーマは「いつでもどこへでも行ける安心感と快適性」。

　道なき道を進むことができる高い悪路走破性に加え、日常での使い勝手や静粛性などにも配慮が加えられました。

　そして2015年の一部改良で、高性能と低燃費を兼ね備えるディーゼルターボエンジン車を追加。国内での人気をさらに確実なものとしています。

　その後も度重なる改良を重ねながら進化。間もなくデビューから丸14年が経過しようとする今もなお、タフな性能に裏打ちされたスタイリッシュさが根強い支持を集め続けています。

　そんな中、欧米のトヨタ公式ウェブサイトやSNSなどでは次期型登場を示唆するティザー発表なども見られます。

　いよいよ5代目の新型ランドクルーザープラドが登場する日も近付いているのかもしれません。

　現行型でも販売シェアの割合が高い3列シート仕様が、新型でも継続されることを大いに期待したいところです。