車中泊仕様「マルチベッド」はベッド以外の専用装備も充実していた！

　日産「NV200バネット」は、4ナンバーの商用バン仕様がメインですが、一方で5ナンバーのワゴン仕様もラインナップされており、2列シート版に加え3列シート版も用意されています。
　
　人気ミニバン「セレナ」の弟分で、独自の魅力を持つ小型スライドドアワゴン、NV200バネットを紹介します。

　NV200バネットは、2009年に登場した小型商用車です。

　ビジネス用途に加え、個人ユーザーのアウトドアレジャーなど、多目的に使われることを念頭に開発されました。

　ボディサイズは、全長4400mm×全幅1695mm×全高1855mm、ホイールベース2725mm（FF）。

　セレナの全長4690mm×全幅1695mm×全高1870mm、ホイールベース2870mm（FF・X／XVグレード）に比べ、短い全長やホイールベースが特徴で、街中などでの小回り性能にも優れます。

　パワートレインは、最高出力113ps、最大トルク150Nmを発揮する1.6リッター「HR16DE」型 直列4気筒DOHCガソリンエンジン。FF（前輪駆動）モデルに加え4WDも設定され、トランスミッションはFFがCVT（自動無段変速機）、4WDが4速ATの組み合わせとなります。

　デビュー後もたびたびモデル改良を実施しながら、「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」（衝突被害軽減ブレーキ）をはじめとする先進運転支援機能などのアップデートも図られています。

　ワゴンモデルは、5人乗り・3列シートの「16X-2R」と、7人乗り・3列シートの「16X-3R」をラインナップ。

　2列・3列席はそれぞれ背もたれの高いハイバックシートを採用しますが、荷物を積みたい際にはコンパクトに畳むことも可能な仕様となっています。

　NV200バネット ワゴンの価格（消費税込み、以下同）は、16X-2R（FF）が233万2000円、16X-3R（FF）が249万8100円です。

　また4ナンバータイプでも、荷室フロアまでカーペット敷きとし、後席シートもワゴン同様のハイバックシートとするなど、装備を充実させた上級グレード「GX」も設定され、平日は仕事に、休日はワゴン同様に利用したいユーザーの需要に応えています。

　加えてNV200バネットには、広い室内空間を生かした車中泊仕様「マルチベッド」も設定されます。

　長さ約1725mm、幅約1470mm（ともにバンタイプ）で、大人2名が就寝可能なベッドシステムを装備するのが最大の特徴のカスタムモデルです。

　ベッドは左右に跳ね上げられるので、大きな荷物の積載も容易です。

　専用のフロアパネルは硬質塩ビ張りの木目調仕上げで、撥水性に優れ、汚れの拭き取りも容易な仕様となっています。

　ベース車はバンのGXとワゴンの16X-2Rから選べ、バンのみ4WD仕様も設定されます。

　ポップな色合いの専用2トーンカラーも2タイプ設定されるなど、ベッド以外も凝った仕様となっているのも魅力です。

　NV200バネット マルチベッドの価格は、バン仕様が283万3600円から319万7700円、ワゴン仕様が273万3600円から301万4000円までとなっています。

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　NV200バネットにはこのほかにも、広い室内を活かした福祉車両仕様「NV200バネット チェアキャブ」もラインナップされています。

　これは車いすが車内に載せられるもので、6名と車いす1名の7人乗り「車いす1名仕様」に加え、4名と車いす2名の「車いす2名仕様」が設定され、日産によると日本でいちばん小さい車いす2名仕様だといいます。

　リアゲートにはスライド式スロープを備えるほか、ベージュの明るい色合いの専用シート地や乗降用グリップや手すり、助手席側のオートステップなどの専用装備も揃います。

　製造を担当する日産モータースポーツ＆カスタマイズ（旧・オーテックジャパン）の担当者は「5ナンバー枠相当の扱いやすいサイズで、利用者からも好評を得ています」といい、独自性をもとに販売を伸ばしているようです。