婚礼時や不動産視察時の利用なども想定

　大日本印刷、日産、ゼンリン、ソフトバンク、クワハラの5社が、クルマで移動する際に快適な環境でウェブ会議ができる「移動会議室」の実証実験第2弾を2022年2月17日に開始しました。

　具体的には、日産「エルグランド」のVIPグレード（2列シート）を利用した有償ハイヤーサービスといいますが、どのような取り組みなのでしょうか。

　今回の実証実験は、事業化に向けたハイヤーサービスの新しいビジネスモデルの確立と、そのために必要な車内空間の仕様や車載品の進化・高度化を目指すとのこと。

　利用シーンとしては、ビジネス会議を伴う移動や婚礼時の新郎新婦の移動、不動産候補物件の視察同行などを想定しています。

　期間は9月末まで。営業時間は24時間で無休です（毎週日曜の22時から翌朝6時までを除く）。営業区域は、出発地と到着地が東京都23区内や神奈川県横浜市内・川崎市内・横須賀市内に限定されます。

　1回の乗車は2人までで、申し込みは誰でも可能です。

　車載設備としては、32インチ液晶モニター、前後席間の隔壁（遮音機能あり）、会議専用のカメラ・スピーカー・マイク、ウェブ会議用の通信回線（5G、4G対応）、運転手との車内連絡や現在位置表示用のコミュニケーションツール、膝上テーブル、各種アダプターなどが用意されます。

　車載のモニターやオーディオ装置への接続用PCは、利用者が持ち込む必要があります。

　利用料金は1回2万円（税込）から。乗車時間2時間または移動距離30kmを超えた場合は追加料金が発生します。

　予約は、クワハラの配車予約センターが電話・メール・ウェブで受け付けます。

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「移動会議室」の実証実験第1弾は、2021年6月から9月までの約3か月で100人超の利用があり、うち約6割が会社役員と管理職だったといいます。アンケートでは、半数以上の利用者に、ハイヤーの利用料金に加え、「移動会議室」の利用料金も支払う意向があることが確認できました。

　このため今回の第2弾では、利用件数や料金水準の面からニーズを確認し、有償ハイヤーサービスとしての事業化に向けた検証を実施。

　また、ビジネスでの利用が少ない土日・休日の稼働率を上げるため、不動産物件紹介を伴う移動や婚礼など特別な日の移動など、ビジネス会議以外のサービスの広がりや収益最大化についても検証するとしています。