考えようによっては超個性的? アクが強すぎた車5選
アグレッシブなデザインのミニバンは好き嫌いが分かれた?
●三菱「エクリプス スパイダー」
1985年に、三菱はクライスラーと提携してアメリカに合弁会社である「ダイヤモンドスター・モーターズ」を設立。1989年には同工場で生産された初代「エクリプス」が発売されました。
エクリプスは6代目「ギャラン」をベースに開発した3ドアハッチバッククーペで、1990年から日本へ左ハンドルのまま輸入・販売されました。スポーティなフォルムに優れた走りが高く評価されたことに加え、好景気という背景から一定の人気を獲得します。
1994年には2代目が登場し、日本では1995年に輸入・販売を開始。初代と同じく左ハンドルのみです。1996年には2代目をベースにしたオープンカー「エクリプス スパイダー」も発売されましたが、1998年に一旦日本市場から姿を消しました。
そして、2004年からは、1999年に北米で発売された3代目をベースにしたエクリプス スパイダーが、再度左ハンドルのまま日本でも販売。
ボディサイズは全長4515mm×全幅1750mm×全高1355mmと比較的コンパクトですが、ワイド感を強調するフロントフェイスと抑揚のあるスタイルによってサイズ以上の大きさに見えました。
国内モデルは最高出力196馬力の3リッターV型6気筒エンジンを搭載したFFで、トランスミッションは4速ATのみを設定する1グレードで展開。
価格は315万円(消費税5%込)と比較的リーズナブルでしたが、日本ではニーズがなく2006年には販売を終了。もともと2年間に限った販売計画だったようで、目標販売台数もトータル500台しか設定されていませんでした。
●マツダ「ビアンテ」
2017年にマツダはミニバン市場から撤退してSUVの開発に注力すると宣言し、現在のラインナップは宣言どおり「CX」シリーズが主力となっています。
マツダは比較的早期にミニバンの販売を開始していましたが、最後のモデルとなったのが2008年に発売された「ビアンテ」です。
ミニバンラインナップ拡充を目的に「プレマシー」をベースに開発され、全長4715mm×全幅1770mm×全高1835mm(2WD)のボディはプレマシーよりも大型化したことで、ミドルクラスミニバンで最大級の室内空間を誇りました。
ビアンテ最大の特徴は外観にあり、ヘッドライトからキャビンのボディサイドへとつながるラインは、ほかにはないユニークなデザインとなっています。
室内は、2列目シートの足元に最大で前後長863mmの広々としたスペースを確保できる多彩なシートアレンジを可能にするなど、優れたユーティリティを実現。
また、シートのレイアウトは後列にいくに従いヒップポイントが高くなるように設定され、どこのシートに座っても良好な前方視界が得られることで閉塞感を軽減しています。
搭載されたエンジンは最高出力144馬力の2リッター直列4気筒直噴と、165馬力の2.3リッター直列4気筒の2種類を設定するなど、パワー的にも余裕がありました。
しかしビアンテは、トヨタ「ノア」やホンダ「ステップワゴン」、日産「セレナ」などのライバルが5ナンバーサイズにこだわっていたのに対し、大きめなボディと個性的なデザインが受け入れられたとはいえず、ライバルほどの人気とはなりませんでした。
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今回、紹介した5車種のうち、ビアンテ以外の4台はすべて北米市場向けにデザインされたモデルです。
日本人と外国人では文化の違いによって好まれるデザインも異なるといえますが、フェアレディZやユーノス「ロードスター」など、世界中で好意的に受け取られるクルマもあります。
一方で、世界中から酷評されるデザインのクルマも存在するくらいですから、デザインというのは本当に難しいといえるでしょう。
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