年末年始にかけてさまざまな業界ではセールやキャンペーンが実施されるなか、自動車業界でも年末年始セールがおこなわれます。一体どういったものなのでしょうか。

　毎年12月は、例年多くの企業でボーナスの支給があるため、年末年始に大きな買い物を検討している人も多いかもしれません。

　普段、メーカー系の正規販売店や中古車販売店では、アパレルのように頻繁にセールをおこなうことはありませんが、期末や年末年始になるとセールやキャンペーンを開催する店舗が多く見られます。

　年末年始は年式が切り替わり、クルマとしては古くなるタイミングです。基本的に、年式が新しいモデルほど高く評価されるため、新車・中古車の在庫を抱えている場合には、年末に歳末セールをおこなうことが多いのです。

　とくに、新型モデルとして発売されてからある程度年数が経過しているモデルの場合、車体価格自体の値引きやオプション●●万円引きなどにより、数十万円ほど値引きされます。

　また、来場者限定のプレゼントや、成約するとギフトカタログなどの特典もあるようです。

　歳末セールの動向について、トヨタの販売店スタッフは以下のように話します。

「年末時期のセールに関しては、在庫車の年式が古くなってしまうこともあり、販売促進のために実施しています。

　もちろん、お客さまの要望に合わせてのオーダーを受けているため、『新車で少しでも安いのを希望』される人には在庫車、『自分好みのオプションを付けたい』という人には在庫車ではなく、新規オーダーという風に柔軟に対応しています」

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　一方で年始セールについては、デパートのような元旦営業とは異なり、一般的に1月3日、4日、5日から営業を開始するディーラーが多く見られます。

　歳末セールのような大幅な値引きではなく、「初売り特価」や「お年玉キャンペーン」をおこなっている店舗が多いようです。

　たとえば日産では、2020年の初売りで「初夢セット」という、対象車種をナビやドライブレコーダーをセット購入すると最大で約30万円分お得になるキャンペーンを実施しました。

　歳末セールに比べると値引率は低いように見えますが、オプションをお得に購入したいという人は初売りを狙うと良いといえるでしょう。

　また、中古車市場ではセールやキャンペーンの実施はされるのでしょうか。

　都内の中古車販売業者は以下のように話します。

「年末にかけて年式が古くなる前に車を手放す人が多いため、豊富な在庫を取り揃えています。

　新車販売店のように、さまざまなオプションをつけたり、大幅な値引きをすることはできませんが、初売り限定の特選車を用意することが多いです」

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　中古車については年式が古くなっても大幅に安くなるわけではなく、パーツやオプションをつけるにも仕入れをする必要があるため、お得感は少ないといえるかもしれません。

　しかし、在庫が豊富に取り揃えられているため、希望の車種、グレード、カラーなどをお気に入りのモデルを見つけやすいというメリットもあるといえます。