約450万円!? 日産「新型“FR”スポーツカー」!? シルビアに変わる「お手頃2ドアーペ」に…アリア顔に激変したフェアレディZ「ARCA」の制作が進捗中
2027年1月15日から2027年1月17日までの3日間で東京オートサロン2027が開催されます。さまざまなカスタムカーが展示されるですが、学生たちが作る“自動車専門学校”からも毎年驚きのカスタムカーが出展されます。今回は、日産自動車大学校が準備を進めているFRスポーツ「ARCA(アルカ)」を紹介します。
日産の新たなFRスポーツカー!?
2027年1月15日から2027年1月17日までの3日間で東京オートサロン2027が開催されます。さまざまなカスタムカーが展示されるカスタムカーの祭典である同イベントには、多くの出展社が集まりますが、注目は大手自動車メーカーやアフターパーツメーカーだけではありません。
学生たちが作る“自動車専門学校”からも毎年驚きのカスタムカーが出展されます。今回は、日産自動車大学校が準備を進めているFRスポーツ「ARCA(アルカ)」を紹介します。

日産自動車大学校カスタマイズ科の10期生が、制作を進めているのはFRスポーツ「ARCA(アルカ)」。2026年10月23日に同校構内で行われた制作進捗発表会では、コンセプトやターゲット、仕様、これまでの作業進捗が発表されました。
ARCAのコンセプトは「新FRスポーツ」。「新たなFR車で、車好きに新たな選択肢を」与えるという使命があります。
日産のFRスポーツといえば「シルビア」が連想されますが、現在の中古市場では手を出しにくい価格になっています。そこでシルビアに代わるクルマを作りたいというのが出発点だと言います。
現行の日産のスポーツカーでは「フェアレディZ」や「ノートオーラニスモ」が候補に挙がりますが、両車の価格差は約200万円と大きく、その中間の価格帯で買えるスポーティなクルマが狙いです。
車名のARCAはラテン語で「宝物を運ぶ船」を意味します。このクルマで作った思い出を宝物として運んでほしいという願いが込められています。
ベース車両はフェアレディZのZ34型で、日産自動車大学校カスタマイズ科の5期生が製作した車両を改めてカスタマイズすると言います。
ターゲットは20歳から40歳のスポーツカーを買いたい人々。発表では2人の例が示されました。
1人目は20代の男性です。モータースポーツをきっかけに日産が好きになり、日産のレース車に関心があります。年収は300万円台後半から400万円で、新車価格300万円までで買えるクルマを探しています。郊外の実家暮らしで、毎月3万円を家に入れ、駐車場代が月1万円、ローンが60回払いで月4.5万円という想定です。
2人目が今回のメインターゲットで、40代の既婚男性です。年収は500万~550万円ほど。10年前にセレナニスモを購入しましたが、子供が成長してミニバンを手放す予定です。過去にシルビアの所有歴があり、クーペとニスモのような上級グレードを求めています。セレナの下取り約100万円を含め、新車価格450万円までで探しています。
ARCAにはベースグレードと、上位グレードの「TOURING」を設定されます。ベースグレードの想定価格が約300万円で1人目の20代の男性用、TOURINGが約450万円で2人目の40代の既婚男性用だと言います。
なお、今回10期生が制作しているのは、このうちTOURINGです。
エクステリアでは、まずボディタイプの変更が大きなトピックスとなっています。フェアレディZはトランクと乗員スペースが繋がっている“ハッチバックスタイル”ですが、リアゲートを溶接で固定し、トランクを新設して伝統のクーペスタイルを目指しています。
ボディのプレスラインも、丸みを帯びたデザインをシルビアのスタイルに近づけるため角ばらせ、新しいラインに作り替えます。
灯火類には電動SUVの「アリア」を採用し、近代的な日産車らしい印象に。フェンダーとボンネットはフェアレディZをベースにしつつ形状を買えるほか、グリルは現行の「セレナ(C28)」のものを元に調整しています。
上記以外にもトランクのヒンジには「GT-R(R35)」のものを、ナンバーステーには「リーフ」のものを採用するなど、多くのクルマのパーツが使われております。
ボディカラーは、GT-R R34で人気のベイサイドブルーとミッドナイトパープルを融合させた色を調色。光の当たり具合で青にも紫にも見える色で、名前は紫に紺と書いて「紫紺」と名付けられました。
インテリアは高級感漂うスエード調で、全体的なカラーはシックなブラック、差し色やステッチに赤が用いられスポーティなイメージを高めています。
まだまだ製作中…完成が待ち遠しい
ARCAは、現在制作の真っ只中。オートサロンの展示に向け、作業が進んでいます。
フロントでは、アリアのヘッドライトを付けるためのステーをゼロから自作。レーザー墨出し器や水平器でミリ単位の誤差に抑えるよう制作を進めています。本来何もない空間に寸分の狂いなくヘッドライトをマウントするステーを作る必要があり、溶接の熱による歪みも計算しながらの作業となっています。
折り曲げすぎや理想との違いで作り直しも重ね、現在はステーの修正が完了しています。フェンダーはアリアのものにフェアレディZで足りない部分を溶接し、それでも補えない部分はFRPで一体成形しています。現在はパテ作業の段階です。
リアでは、リアハッチの塗装を剥がし、不要な部分を切断して固定できるようにしています。ベースとなる車両もカスタム車両で、すでにFRPやパテで成形されていたため剥離に通常より時間がかかり、リアゲートがアルミ製で溶接が簡単ではなかったことから、固定用のステーを自作して水平に調整しました。
続いて段ボールでトランクの予想図を作り、FRPで複製したトランクをブラケットとボルトで結合し、強度不足の部分はFRPを足して補いました。
アリアのテールランプ用のブラケットはリアフェンダーに製作し、現在は足りない部分を発泡ウレタンで延長する作業中をしています。
日産大学校の生徒が作る出展車両の条件は三つ。ベース車両が日産車であること、費用は全て込みで100万円以内であること、そして車検が取得できることです。
車検の取得は卒業に関わる重要項目。アルカの場合、ヘッドライトに苦労しているようで、光軸の向きを常に意識して作業しているそうです。「付ける」が中心だった作業は、これからは「造る」が中心になるといい、バラバラのパーツを一つにしてARCAを造っていくと意気込みを語っています。
ARCAは、旅の記憶を宝物として運ぶという思いを軸に、スポーツ感と高級感の両立を狙う1台です。完成が楽しみです。
Writer: くるまのニュース編集部
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