スバルに「水平対向6気筒ツインターボ」のクーペがあった! 目標400馬力&“観音開きドア”採用! 市販されなかった「B11S」とは
スバルがかつて公開した水平対向6気筒ツインターボエンジン搭載の4ドアクーペ「B11S」とは、いったいどのようなクルマだったのでしょうか。
スバル本気の“400馬力”「4ドアGTクーペ」が凄い!
スバルが2003年のスイス・ジュネーブモーターショーで公開した「B11S(ビー・イレブン・エス)」は、いまなおコアなファンの間で語り継がれるコンセプトカーです。
B11Sは、スバルの将来のデザインをアピールするために出展されたモデルで、4ドアクーペのボディに観音開きドアを備え、水平対向6気筒ツインターボエンジンを積んでいました。

B11Sそのものが市販されることはありませんでしたが、同社のルーツである航空機をモチーフにしたフロントグリルの意匠は、その後に登場した軽自動車の「R1/R2」や、SUVの「トライベッカ」に受け継がれています。
スバル(当時の社名は富士重工業)は2001年6月、竹中恭二氏が社長に就任して以降、スバルブランドのさらなる向上につなげる重要な施策として、デザイン改革を掲げていました。
B11Sは、竹中社長自らがコンセプトの立案に参画し、デザイン部門出身で初めて執行役員に抜擢された杉本清氏が中心となって形にしたモデルです。
スバルはデザイン改革を表現する最初のモデルとしており、製作はスペインのFuore Design International社が手がけました。
スバルはB11Sを「グランユーティリティツーリスモ(Gran Utility Turismo)」と定義し、スポーティな走り、快適性、機能性、そして美しさを追求したとしています。
会場では、ヨーロッパ車を思わせる洗練された印象が多くの来場者の目を引いたといいます。
ボディサイズは全長4785mm×全幅1935mm×全高1370mm、ホイールベースは2800mmです。大人4人が余裕を持って座れる室内を確保しながら、エレガントなクーペスタイルにまとめられていました。
フロントマスクは、ジェットエンジンのエアインテークと翼の広がりを表したデザインで、「スプレッドウイングスグリル」と呼ばれます。
2002年にはアルファロメオ出身のデザイナー、アンドレアス・ザパティナス氏がスバルに加わっていますが、このグリルのデザインは同氏とは無関係とされています。
サイドドアには柱のない観音開きを採用。後席へスムーズに乗り降りできるようにしたうえで、室内を広く見せる効果も持たせていました。
スモークガラスのグラスルーフは、日本の伝統的な傘の構造やデザインから着想を得たものです。室内に開放感をもたらし、光を取り込む狙いもありました。
内装は、ボディカラーのホワイトパールとは対照的なスバルブルーで統一。日本古来の室内装飾を思わせるような繊細な仕上げでした。後席の背もたれは倒すことができ、スポーツ用品なども積めるようになっていました。
パワートレインは、当時研究開発中だった3リッターの水平対向6気筒ツインターボエンジンです。性能目標は最高出力400PS・最大トルク550Nmとされ、低中速域での扱いやすさも追求するとしていました。
駆動方式はシンメトリカルAWD(全輪駆動)で、5速ATと組み合わせていました。
前後の基本トルク配分は35:65とし、VTD(可変トルク配分)方式によって、走行状況に応じて前後のトルク配分を最適に制御するとしていました。
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公開から20年以上が経ったなか、ネット上では「400馬力の水平対向エンジンは運転楽しそう」「広い開口部で乗り降りが楽そう」「こういう高級路線はいまでもアリでは」といった声が見られるなど、B11Sの「4ドアGTクーペ」というコンセプトは今もなお根強い人気を集め続けています。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。



















