ホンダの“スポーツ軽トラ”に熱視線! 丸目デザインに「ターボ×5速MT」搭載する“農道のNSX”! 「レトロ感がたまらない!」「足回りの仕上がりカッコいい」の声も! 有志が本気で作った幻のマシン「T880」とは
まもなく開幕するカスタムカーの祭典「東京オートサロン2027」。かつて2017年の同イベントには、ホンダアクセスの有志が軽トラックを走り仕様に仕立てたカスタムコンセプトカー「T880」が出展され、注目を集めました。その詳細について振り返ります。
ホンダ有志が本気で作った“丸目スポーツ軽トラ”の正体とは
「東京オートサロン2027」が、2027年1月に幕張メッセ(千葉市美浜区)でまもなく開幕します。カスタムカーの祭典である同イベントでは、これまでも個性的なクルマが数多く展示されてきました。
2017年にホンダアクセスが出展した軽トラックも、その1台です。「T880(ティーハチハチマル)」と名付けられたこのコンセプトカーは、外観こそ丸目のレトロな顔つき。しかし中身は、ターボエンジンと5速MTを組み合わせ、足まわりやブレーキにも手を入れた“スポーツ軽トラ”です。
車名の「880」は、搭載する660ccターボエンジンの出力を自然吸気エンジンに換算すると、おおむね880cc相当になることに由来するといいます。
T880を製作したのは、ホンダアクセスの従業員有志によるチーム「N Lab.(エヌラボ)」です。
「東京国際カスタムカーコンテスト2016」でグランプリを獲得したコンセプトカーも手がけており、T880は有志約15人が1年をかけて作り上げたといいます。コンセプトは“働くクルマはカッコいい”です。
ベースとなったのは、“農道のNSX”とも称されたホンダ「アクティ」です。1977年7月に発売されたモデルで、軽トラックで唯一となるミッドシップレイアウトを採用していました。

外観には大きく手が加えられています。
ドアを延長するとともに、ルーフを約150mm下げたチョップドルーフを採用。オーバーフェンダーによって全幅は左右で各65mm広げられ、195/45R14というサイズのタイヤを収めているといいます。
足元は「RSワタナベ」製の14インチアルミホイールに、ホワイトレタータイヤの組み合わせです。一体化した荷台は昭和30~40年代の小型トラックによく見られたスタイルとされ、丸いヘッドライトにはジープ用の市販品が使われているそうです。
荷台の造り自体にもこだわりがあります。
後部アオリは下開きのほか、観音開きにも対応。観音開きにすると、バイクを積むためのスロープを荷台に直接掛けられるといいます。荷台前部中央のくぼみは、積んだバイクの前輪を収めるためのものだそうです。
室内には専用設計のインストルメントパネルやアナログメーター、金属製のシフトノブが並び、キャビンにはロールバーが入れられています。
パワートレインには、ノーマル状態で最高出力64PSを発生する「バモス」用の660ccターボエンジンを用い、インタークーラーは冷えやすいフロントに置かれているといいます。組み合わせるトランスミッションは、軽オープンスポーツカー「ビート」用の5速MTです。
じつは構想段階では、初代「インサイト」の3気筒1リッターエンジンにスーパーチャージャーを搭載する予定だったものの、パワートレインやスペースの問題が生じて断念したといいます。
足まわりには車高調整式サスペンションを装備し、ブレーキは4輪ディスクに変更。フロントには対向4ピストンを採用し、リヤには「S660(エスロクロクマル)」用のシングルピストンが使われているといいます。
T880はメディア向けのサーキット試乗にも使われ、ホンダアクセスが「東京オートサロン2019」の出展内容を発表した際には、同乗試乗会の車両として案内されていました。
ただ残念ながら、T880の市販化は実現していません。
ベース車のアクティトラックも2021年4月に生産を終了し、ホンダの軽トラック市場からの撤退を意味するものとなりました。
それでも出展から約10年が経った今も、「やっぱりこのレトロ感がたまらない」「足回りの仕上がりもカッコいい」といった声や、「どうにか発売してほしかった」「今見ても欲しくなる」など、市販化を熱望する意見がSNSなどで多く見られます。
次回の東京オートサロン2027も、のちのちまで注目を集めるようなカスタムカーやコンセプトモデルが登場するのか、期待が高まります。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。













































