刺身・焼き・塩辛の波状攻撃! 青森の海沿いドライブインで頼んだ「いかづくし定食」が最高すぎた!
昭和という時代の“空気感”を色濃く残すドライブインは、ある種のノスタルジーや普段は見過ごしがちな大切なモノを思い出させてくれる気がします。今回の目的地は、日本海を見下ろす高台に位置する「福寿草ドライブイン」(青森県深浦町)。「営業するよね……!?」と気をもんだ先に待っていたのは、青森産のイカ、イカ、そしてイカ。これがもう、大満足だったのです。
「営業するよね……!?」日本海を眺めながら待つこと25分
高度経済成長期のマイカーブームとともに激増したドライブインは、現在ではその役割を「道の駅」やサービスエリアに譲り、全国で200店舗程度にまで減少していると言われています。
その一方、現存するドライブインは、素朴ながらも温かみのある料理や独自のサービスによって、多くのファンから根強く支持されているのです。
青森県と秋田県の県境近く。日本海を見下ろす「福寿草ドライブイン」は、青森産のイカを使った“いかづくし”が楽しめる海沿いのドライブイン。
実はここ大間越(おおまごし)には、かつて「津軽三関」のひとつ、大間越関所が置かれていました。前回訪れた「碇ヶ関ドライブイン」のある碇ヶ関も、そのひとつ。どうやら知らないうちに、“関所つながり”のドライブイン巡りまで始めていたようです。
外観は、素朴な食堂風。ところが建物の裏手へ回れば、日本海がどーん。イカを干す設備まであり、“海沿い感”は一気に満点です。
訪れたのは8月8日(土)。定休日は木曜と金曜で、翌9日(日)から15日(土)までは、お孫さんたちが遊びに来るため休む予定だったそう。振り返れば、なかなかのピンポイント訪問でした。
![青森の海沿いドライブインで頼んだ「いかづくし定食」が最高すぎた![Photo:のぐちまさひろ]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2027/10/20261013_FUKUJUSO_DRIVE-IN_005.jpg?v=1791859726)
そんなことはつゆ知らず、「9時オープン」と思い込んで8時50分に到着。ところが入口には「9:30から営業」の掲示があり、店の周囲にも人影はなし。日本海を眺めながら待つこと約25分、ようやく1台のクルマが到着。中から降りてきたのは、お店の方らしきご夫婦でした。
「今日は営業しますか?」と尋ねてみると、恐縮ぎみに「まだ早いので、昨日のご飯でも良ければ……」とのこと。
もちろん、「ぜんぜんOKです!」と即答し、思わずガッツポーズ。“生きてるだけで丸儲け”ならぬ、“営業してるだけで丸儲け”くらいの気分です。
9時30分、ピアノジャズとともに“営業開始”
シャッターを開けて招き入れてくれたのは、開店前の9時23分。少しフライング気味に店内に入ると、大きな冷蔵庫や色とりどりのメニュー札が目に飛び込んできました。
メニュー表を手渡され、選び放題の席から窓側を選びます。まだ開店準備の途中とあって、ウォーターサーバーの水は少しぬるめでしたが、もちろん「ぜんぜんOK!」。ついさっきまで営業するかどうかを心配していたことを思えば、もはや大船に乗った気分です。
そして9時30分。店内に軽快なピアノジャズが流れ始めると、ご夫婦だけで切り盛りしているのかと思いきや、女性スタッフがどこからともなく次々と姿を見せます。それまで静かだった店内が、一気に“営業中”の顔へと変わっていきました。
その中のひとりが、筆者(のぐちまさひろ)の愛車プジョーの「習志野」ナンバーに反応。かつて5年ほど習志野に住んでいたそうで、青森と秋田の県境近くまで来て、まさかの千葉トークです。
メニュー表には、しまほっけが主役の「福寿草定食」をはじめ、「刺身定食」「ほたて丼」「ごろ焼定食」など、海沿いの食事処らしい料理がずらり。
とはいえ、お目当ては最初から決まっています。そう、「いかづくし定食」(1700円)です。
胴の下にはゲソがびっしり! 上も下も“イカだらけ”
ほどなくして、待望の「いかづくし定食」が到着しました。お膳にはイカ刺し/焼きイカ/イカの塩辛/ごはん/みそ汁などが並び、その名のとおり“イカ、イカ、そしてイカ”のオンパレードです。
まず目を奪われたのは、透き通るような白いイカ刺し。見るからにつるんとした身をひと口いただくと、実際につるりんと舌の上を滑ります。宿泊していた「青森スプリングリゾート」から約80キロ、愛車を走らせてきた甲斐がありました。
続いて焼きイカへ。お皿には一口サイズに切られた胴の部分がずらりと並び、これだけでも十分なボリューム。しかも、胴の下にはゲソがびっしり。上もイカ、下もイカ。ここまでくると、なかなか壮観です。
イカの塩辛は、名前に反して“塩辛くない”。それでいて、白いごはんにもよく合います。
イカ刺しをつまみ、焼きイカをかじり、塩辛でごはんへ戻る。刺し身、焼き物、塩辛と調理法が変われば、同じイカでも表情は三者三様。イカばかりなのに、箸の行き先には困りません。
気づけば、あれだけ並んでいたイカはきれいさっぱり胃袋へ。食べ終えるころには、こちらの胃袋が“いかづくし”になっていました。
“奇跡のピンポイント!”と思いきや……最後にまさかのオチ
満腹になったところで、お会計へ。店の方と雑談していると、今回の“ピンポイント訪問”について意外な事実が判明しました。
訪れた8月8日は定休日明けの土曜で、翌9日から15日まではお休みの予定。筆者としては、「なんて絶妙な日に来たんだ」と、ちょっぴり得意げだったわけです。
ところが、直前の8月6日(木)と7日(金)は、お盆休みに入る前ということで営業していたとのこと。……あれ?
さっきまで高まっていた“奇跡のピンポイント感”が、静かにしぼんでいきます。朝から「営業するよね……!?」と気をもみ、店の方が現れたときには思わずガッツポーズまでしたというのに。まあ、この話は聞かなかったことにしておきます。
とはいえ、結果的には大満足。青森産のイカを刺し身、焼き物、塩辛でたっぷり味わい、店を出れば目の前には相変わらずの青い日本海。わざわざ足を延ばしてきた甲斐は十分にありました。
旅先では、目当ての店が開いていて、食べたかったものにちゃんとありつける。それだけで、妙にうれしかったりするものです。
まして今回は、開店前からちょっとしたドキドキまで味わえたのだから、これも立派な旅の思い出。やっぱり、“営業してるだけで丸儲け”なのです。

※ ※ ※
■福寿草ドライブイン
所在地:青森県西津軽郡深浦町大間越字筧63
営業時間:9時30分~17時00分
定休日:木曜、金曜
Writer: のぐち まさひろ
ゴルフとサウナと愛犬のチョコをこよなく愛するライター&ディレクター。20年ほど従事したクルマ系メディアの編集者からフリーランスになり、これから何をしていこうか色々と妄想中。SAJスキー検定1級/国内A級ライセンス/小型船舶2級/サウナスパ健康アドバイザー所持。ホームコースは「南総カントリークラブ」で、直近1年間のハンデ推移は「7.7」→「8.6」→「7.1」→「5.6」。

















































































