昔のホンダロゴは「裸の男」だった!? 謎の「裸人像」からお馴染みの「赤いウイングマーク」になるまでの歴史とは?
ホンダの有名なアイキャッチといえる「ウイングマーク」の変遷について解説します。
ウイングマークの誕生と変遷の歴史
1947年に発売された「ホンダA型」の流線形タンクに採用された初期のマークは、現在のような一枚の翼の「ウイングマーク」ではなく、古代ギリシアのサモトラケのニケ像や鷲の翼をかたどったものだと言われています。
当時のロゴマークには疾駆し飛翔する人の姿が精巧に描かれており、ホンダが世界へ向けて大きくはばたくという飛躍への強い意志が表されていました。
当時は量産車であっても、従業員の手によって一つひとつ丁寧な塗装が施されていたため、製品ごとにわずかな違いが見られるなど、創業期ならではの手作りの味わいがあったとされています。
この天を駆ける裸人像のマークは販売店の看板や社内報などにも幅広く使用され、ホンダ初のシンボルマークとして機能しており、続く1949年には自社設計のモーターバイクである「C型」が登場し、ここにも初期マークの概念が受け継がれるかたちとなりました。

デザインの大きな転機となったのは、はじめて翼がメインモチーフとして採用された1953年です。
これによって、より直感的にはばたくイメージが伝わる意匠へと変更されたほか、1955年に登場した「ドリームSA型」では、現在のウイングマークの原則ともいえる一枚の翼マークが登場しています。
この時から、二輪車の前進する動きを強調するために進行方向に合わせてタンクの左右にマークが配置されるようになり、左右対称ではなくそれぞれの側面で前方を向くようにデザインされている点は、現在にも通じる大きな特徴として継承されています。
また、1960年代に入ると、マークのデザインはさらに洗練されていきました。
1960年には軽量さを追求してペイントであしらう意匠が採用され、1968年には羽根の数を減らして再現性を高めたシンプルなデザインへと変更され、その後2000年までの長きにわたりホンダの正式な社標として使用されるかたちとなりました。
1972年にはウイングと「HONDA」の文字ロゴが合体した新しいデザインが登場し、ブランドの認知度向上に寄与しました。その後1988年には創業40周年を機に、社員の発案によって新時代に即した意匠へのリニューアルが実施されています。
そして2001年、2026年現在も私たちがよく目にする赤いウイングマークが制定されることとなったようです。
時代に合わせて少しずつ形を変えながらも、最初のマークに込められた想いは、いかなる変更においても決して失われることはありませんでした。
歴代のウイングマークを振り返ることで、ホンダの歩んできた成長の軌跡を読み取ることができます。
※ ※ ※
当初は天を駆ける裸人像が中心だったホンダですが、現在の市販車ではより洗練された赤いウイングマークが採用されています。
ただし、クラシックなスタイリングが与えられたヘリテイジカテゴリーの各モデルにはより重厚感のある立体的なエンブレムが使用されているなど、意匠も伝統的な仕様となっています。
Writer: くるまのニュース編集部
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