ホンダ斬新「“4人乗り”軽トラ」に注目! まさかの「ドアも屋根もない」“フルオープン構造”採用!? フロントの「スペアタイヤ」もワイルドでイイ! 新車31万円から買えた「バモスホンダ」とは
かつてホンダから登場した「バモスホンダ」は、ドアや屋根のないフルオープン構造を持つ斬新な軽トラックでした。この奇抜なモデルはどのようなクルマだったのでしょうか。
「ドアも屋根もない」フルオープン構造
近年、アウトドアレジャーのお供として、軽トラックなどの商用車を自分好みに活用するスタイルも多く見られる傾向にあります。
そんな多様な使い方を楽しむ現代のトレンドを先取りするかのように、今から50年以上前にホンダから販売されていたのが「バモスホンダ」です。
バモスホンダは1970年に発表され、乗る人のアイデアによって活用法が広がるオープンカータイプの軽トラックとして登場しました。
ホンダの「バモス」といえば、1999年に誕生した箱型の軽乗用車(ワンボックス)を想像する人が多いかもしれませんが、その元祖となる初代バモスホンダは、屋根やドアを持たないフルオープンボディを採用していました。
ラインナップは用途に合わせて、2人乗りの「バモスホンダ-2」、4人乗りの「バモスホンダ-4」、荷台部分まで幌を被せた4人乗りの「バモスホンダ-フルホロ」の3種類が設定されました。
機動性に優れ、配達や各種作業といった用途はもちろん、レジャー目的まで幅広い需要に応える設計となっています。

ボディサイズは全長2995mm×全幅1295mm×全高1655mm、ホイールベースは1780mmです。(2人乗り仕様)
エクステリアは、両サイドにドアを一切設けず、転落防止用の保護用ガードパイプを前後席の左右に備えた大胆なスタイルが特徴です。
フロントパネルの中央にはショック吸収も兼ねてスペアタイヤが配置され、大型のオーバーライダー付きフロントバンパーとともにワイルドな雰囲気を演出しています。
ルーフやバックパネル部分には着脱できる3タイプのキャンバス製防水シートを用意。フロントウインドウには安全面に配慮された部分強化ガラスが採用され、強固なロールバーや全席シートベルトも標準装備されました。
インテリアには、オープン仕様の対策として、防水仕様の丸型スピードメーターやコンビネーションメーターを採用。3本スポークのスポーティなステアリングや盗難防止機能付きハンドルロック、ヒーター、デフロスターも備えられています。
リアシートを折り畳むことで広い荷物スペースを確保できるほか、ボディサイドから後部にかけての手摺りは、荷物の飛び出し防止やロープフックとして機能します。
パワートレインには、軽トラック「TN III 360」をベースとした排気量354ccの空冷4サイクル2気筒エンジンが搭載されています。
最高出力30馬力、最大トルク29Nmを発揮し、最高速度は90km/hに達します。駆動方式は後輪駆動(2WD)を採用し、トランスミッションは4速MTを組み合わせています。
サスペンションはフロントにマックファーソン式、リアにド・ディオン式を採用してソフトな乗り心地を実現しました。
当時の販売価格(輸送費などを除く)は、バモスホンダ-2が31万5000円、バモスホンダ-4が34万5000円、バモスホンダ-フルホロが36万3000円に設定されていました。
しかし、その奇抜すぎるコンセプトから販売面では苦戦を強いられ、登場からわずか3年ほどで生産終了となってしまいました。
総生産台数は約2500台と言われており、商業的には成功したとは言い難い結果となっています。
短命に終わってしまったものの、常識にとらわれない個性的なスタイルと、アイデア次第で多様な用途に使えるバモスホンダは、ホンダらしい独創性にあふれた魅力的なモデルでした。
Writer: 阿久津仁
1998年東京都生まれ。高校卒業後、自動車業界をはじめとして不動産業界、IT業界、SNS業界など様々な業界でビジネスを展開するビジネスマン。某大手転職メディアでのWebライティング経験や、オリンピック記事の制作など様々な分野でWebライティング記事を作成し、Webライターとしての経験は10年に及ぶ。趣味はクルマ・バイクで休日にドライブをすること。





















