新車約150万円! ホンダの「“お手頃”コンパクトカー」に大注目! 5速MTに1.2リッター「VTECエンジン」搭載! 「フィット」の面影もある「ブリオ」インドネシアモデルとは?
ホンダが国外で販売しているエントリーコンパクトカー「ブリオ」。インドネシア国際オートショー「GIIAS2026」で自動車ジャーナリストの大音 安弘さんが実車をチェックしました。
インドネシアで躍進中の「ブリオ」とは?
インドネシア市場のホンダのエントリーモデルといえば「ブリオ」。日本では失われた正統派5ドアハッチバックモデルであり、エントリー価格は、1億7040万ルピア(約150万円/2026年9月中旬のレート)からという手頃さもあり、昨年のインドネシア国内の新車販売台数では、3位にランクインする人気車です。
今回は、インドネシア国際オートショー「GIIAS2026」で実車のチェックを行ってきました。
昨年、インドネシアで最も売れたホンダ車がブリオです。2025年間新車販売では3万3233台を記録し、市場全体でも3位にランクインするほどの人気です。
上位も日本車ですが、1位がトヨタの「アバンザ」、2位がダイハツの「シグラ」と、ともにMPVなので、現地で最も売れているコンパクトカーでもあります。
2代目となる現行型ブリオは、インドネシアで発表されました。2018年8月の「GIIAS2018」でワールドプレミアを実施し、同年10月より販売が開始。
最新の改良は2023年5月となり、フェイスリフトを含む内外装の一部デザイン変更に加え、今や必須アイテムとなっているディスプレイオーディオなどの機能も進化が図られています。

早速実車を見ていきましょう。
ブリオは日本のコンパクトカーでは少数派となった全高を押さえたスポーティなスタイリングを持つハッチバック。かつての「シティ」や「ロゴ」の後継車ともいえる存在です。
ちなみに現地ではホンダラインナップでエントリーを担う存在であり、一つ上の車種は、新興国向けで展開される「シティ」のハッチバックとセダンが担当。日本の普通車エントリーである「フィット」は未導入です。
グレード構成は、最上位グレードとなるスポーティ仕様「RS」と標準車となる「サティア」の2本立てで、サティアには「E」と「S」のグレードが存在します。
基本性能はいずれも同様で、1.2リッター直列4気筒SOHCエンジンを搭載。但し、16バルブ仕様で「i-VTEC」を搭載するのは“ホンダっぽい”ところ。最高出力90PS/6000rpm、最大トルク110Nm/4800rpmを発揮する実用エンジンです。
トランスミッションは全車で5速MTとCVTが選べます。サスペンションはスタンダードな仕様で、フロントがストラット、リアがトーションビーム。駆動方式はFFのみとなります。
ブリオのデザインの特徴は、外観はフェイスリフトを受けていますが、それでも一世代前のホンダ車に似た顔付きのままであること。
フロントグリルメッキ加飾とヘッドライトデザインを一体化させる手法で、幅広感と力強い走りを連想させます。
従来型では、よりグリルのメッキ加飾が幅広く、そちらは日本で販売されていたステーションワゴン「シャトル」と似た顔つきでした。
それが改良でグリルメッシュエリアが拡大され、同時に大きめのハニカム形状となったことで、グリルの存在感が増しました。
一方で、リアスタイルはかなりすっきりで、販売時からの変化も少なめ。テールゲートや小ぶりのテールランプ、リアバンパーが塊感のあるデザインとなっていて、小さく軽快な走りを得意とするハッチバックらしいもの。
そのリアスタイルで注目して欲しいのが、エンブレムです。RSがホンダのHマークデザインに対して、サティアは専用デザインのエンブレムとなること。グレード専用マークを持つクルマは、今では珍しいのではないでしょうか。
インテリアは、先代の「フィット3」とよく似ています。運転席に乗り込むと、懐かしいフィット3を思い出さずにはいられません。厳密にいえば、先代フィットの方が凝ったデザインですが、レイアウトはそっくり。そのためフロントシートの空間も快適な広さが備わっています。
後席も広さは十分ですが、ワゴンスタイルのフィットには敵いませんし、後席にはチップアップ機能なども備わらず、歴代フィットの機能性の高さも実感することになりました。
現地での展示車は「ステラーダイヤモンドパール」のRSと「ラリーレッド」のサティアEの2台。
RSの特徴は、LEDヘッドライト、LEDフォグランプ、ブラック化されたドアミラーと15インチのアルミホイール、スマートエントリーシステムなどが挙げられ、フロントシートもヘッドレスト付きとなります。
一方、サティアの上位グレードEも、上記のRSのような装備はありませんが、14インチのアルミホイールやリモコンキーなどを備えています。ただフロントシートはヘッドテスト一体型になるなど、コストダウンの部分も…。
それでも7インチのタッチスクリーン付きディスプレイオーディオが全車標準化されるのは現代らしいところ。シンプルなクルマなので、先進の安全運転支援機能は非設定でした。
価格は、サティアEが2億670万ルピア(約182万円)、RSが2億6410万ルピア(約233万円)ルピアなので、価格からもRSの特別感が感じられます。
細部を見ていくと、シートのつくりや内装の質感などはフィットの方が上回っており、やはりコストと機能をバランスさせた設計であることが分かります。
ただ、日本円で約150万円からというエントリープラスは、クルマが贅沢品である現地では、魅力的な価格といえるでしょう。
ロングセラーながら、近年も年間新車販売台数では上位の常連であり続ける人気車だけに、その活躍はしばらく続くことでしょう。
Writer: 大音安弘
1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。
























































































